10月1日、政府は東ティモール政府との間で、国際空港のターミナル建設のための無償資金協力に関する交換文書に署名した。(Photo by Edy Purnomo/Getty Images)

中国の影響強まる東ティモールに…日本、国際空港ターミナル建設援助

10月1日、政府は東ティモール政府との間で、国際空港のターミナル建設のための無償資金協力に関する交換文書に署名した。中国共産党の影響力に対する懸念が高まる同国だが、専門家は、主要国は支援を通じて中国を遠のかせるべきだと指摘する。

空港拡張支援に関する書簡は、杵渕正巳駐東ティモール大使とジュリアオ・ダ・シルバ外務・協力担当副大臣兼暫定大臣の間で交わした。資金支援は49億100万円。

JICAの調達向け資料によると、同国最大の国際空港であるディリ空港(正式名プレジデンテ・ニコラウ・ロバト国際空港)は基本施設を国際民間航空機構(ICAO)の標準を満たしておらず、管制塔も老朽化し、高さ不足により滑走路の端を視認できないなど安全上の問題があるという。

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