(Photo by Takashi Aoyama/Getty Images)

日本は利益外交から価値観外交へ 中国人権決議で始まる転換

過去2度にわたり見送られた中国人権決議は、文言の軟化を経て衆議院本会議で採択され、日中国交正常化50年の節目における態度表明となった。米国在住の中国時事コメンテーターの唐靖遠氏は、決議の採択は日本が経済的利益を重視する「利益外交」から「価値観外交」への転換の始まりだと指摘する。

***

日本の国会決議について非難の表現などに変化が加えられたのは、主に経済的な配慮によるものとみている。米中対立の激しい競争の最中、多くの国が政治体制や安全保障の分野で米国に依存しているが、経済分野では中国に依存している。このことは、米国の中核的な同盟国である日本も例外ではない。

▶ 続きを読む
関連記事
AIの利用が広がる中、子供の学びで問われているのは不正行為だけではない。便利な道具に頼る前に、思考力や忍耐力、試行錯誤する力をどう育てるかを考える
中国は少子化と高齢化が急速に進行し、労働力や経済成長に深刻な影響が広がっている。長年の政策と経済構造が出生率低下を招き、政府の対策も効果を上げていない
ドイツは中国の通貨政策や国家補助金、安全保障行動を問題視し、G7など民主主義国による協調対応を提唱。経済と安保の両面で対中姿勢を転換している
ロシアは大規模攻撃を続けるが、死傷者の増大や国内不満で先行きは不透明。ウクライナは欧州支援と技術優位で持ち直し、戦局は一方的劣勢ではなくなりつつある
2026年上半期、中共軍の台湾海峡・西太平洋での活動は大幅減。背景には指揮系統の混乱、装備・維持管理の課題、日米の抑止強化があり、対外行動は全体に抑制的となっている