【芸術秘話】ミケランジェロの『聖家族』はいくら?
イタリア人芸術家のミケランジェロ・ブオナローティは、ダビデ像を完成させてから間もなくして、アーニョロ・ドーニ(Agnolo Doni)というコレクターから、自分のために作品を描いてくれないかと依頼されました。そこで、ミケランジェロはテンペラ技法を用いてパネルに『聖家族』を描きました。
聖母マリアが地面に座り、後ろの聖ヨセフから幼児のイエス・キリストを大事そうに受け取ろうとしている(マリアがキリストをヨセフに渡しているという説もある)場面です。
パネルの中心に描かれたこの3人の目線と体の動きが輪になり、パネルの円形の構図にかなっています。家長であるヨセフはマリアより高い位置に描かれ、両足の間にマリアが座っていることから、ヨセフがマリアを守っているかのように見えます。そして、2人とも両手でキリストを支えていることから、我が子への愛が感じられます。
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