1524年、ジュリオ・ロマーノはマントヴァのゴンザーガ家に招かれ、夏の離宮であるパラッツォ・デル・テの建築家に任命され、助手たちと多くの作品を完成させましたが、しかし、それらも師のラファエロの画風とは全く異なります(パブリック・ドメイン)

【芸術秘話】マニエリスム

マニエリスムを画風として表すことに関して、芸術家たちの間で多くの論争がありました。第一次世界大戦が勃発する前、美術史家ハインリヒ・ヴェルフリンは、16世紀頃のイタリアの芸術作品に分類されない作品を「マニエリスム」と言い表していました。

マニエリスムには、ルネサンス期の自然主義的な写実性や、人間性の発露、普遍的な美との調和などのような特徴もなければ、その後のバロック芸術の華麗な画風もありません。英国の美術史家は、マニエリスムの定義と特質を分類することが難しく、芸術への影響も不明確であると考えています。

マニエリスム(Mannerism)はイタリア語の「マニエラ(maniera:手法・様式)」に由来する言葉で、当時、ミケランジェロの手法・様式を過度に模倣する生気の欠けた作品を意味しており、この考え方は19世紀まで引き継がれました。

▶ 続きを読む
関連記事
天使の翼を付け、自由に天国の壮麗さと栄光の中を飛翔し、聖なる輝かしい光を浴びて、神聖な賛美の声の中で、バロック […]
想像力に富み、若くしてミケランジェロとレオナルド・ダ・ヴィンチと肩を並べる活躍を見せた「ルネサンス期の三巨匠」 […]
「アテナイの学堂」 この巨大な壁画には、プラトンやアリストテレス、ソクラテス、ピタゴラスなど50人の著名な思想 […]