ウクライナのゼレンスキー大統領は、戦争終結を巡るロシアの立場を確認するには、プーチン大統領との会談が必要と訴えた。インタファクス・ウクライナ通信がテレビインタビューでの発言として伝えた。画像は今月4日、演説をするゼレンスキー大統領。動画の静止画像。 Ukrainian Presidential Press Serviceが提供(2022年 ロイター)

ウクライナ大統領、プーチン氏との会談必要と再主張=報道

[21日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアのプーチン大統領との会談なしに自国での戦争終結を交渉することは不可能だと述べた。メディアが21日に伝えた。

インタファクス・ウクライナ通信によると、ゼレンスキー氏は「ロシア連邦の大統領と会談するまでは、戦争を中止するために彼らが何をする用意があるのか、われわれが妥協するつもりがない場合に彼らが何をする用意があるのかを本当に理解することはできないだろう」と述べた。複数の欧州公共テレビ局によるインタビューを受けた。

同氏はまた、プーチン氏との会談が行われても、ロシアに占領されたウクライナ領土についてその場で決定を下すのは不可能だと述べた。

「ロシア大統領との会談で、占領地の問題を提起する用意があるが、この会談で解決策が得られることはないと確信している」と語った。

ゼレンスキー氏は、こうした問題への対応にはまず停戦、部隊撤収、安全保障の確約という条件が満たされる必要があると指摘。

「戦争をやめようとするなら、停戦し、部隊を撤収するものだ。大統領が会談して部隊撤収で合意し、何らかの安全保障の確約があるものだ」とし、「われわれの安全を保証する何らかの妥協を見いださねばならない」と述べた。

ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟が認められないことを十分に認識しているとも発言。「(NATO加盟国は)ロシアとの戦闘を望まないため、ウクライナを加盟させることはできないと理解している。われわれはそれを受け入れ、別の保証を求めなければならない」と語った。

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