ウイルス感染を避けるポイントは「野菜を多く食べること」
中国大陸でも、台湾でも、新型コロナウイルス(中共ウイルス)オミクロン株の新変種 BA2が、ますます猛威を振るっています。
さらに、その新変種は、これまで接種してきたワクチンの効力を大幅に低下させている事実も明らかになっています。
私たちは今、自分の心身の健康状態を最良に保つことで、人間が本来もっている自然免疫力を最大限に発揮することが必要です。
私たちは、どのように自身の免疫力を強化したら良いでしょうか。
ここで、今日から実行可能な方法を、明確にご提案しましょう。
毎日の食事のなかで「野菜と果物を食べる割合を増やすこと」です。
それはあなたに、感染リスクと重症化リスクの両方を低下させるという「二重の防衛線」を提供します。
英オックスフォード大学神経学博士で、愛家自然クリニックの陳惟華院長は、「食事のなかの植物性食品の割合を増やすのが良いでしょう」とアドバイスします。
陳院長によると、複数の研究により、野菜や果物を多くとる健康的な食習慣が、新型コロナウイルス感染症に対抗できる「二重の防衛線」になりうることが分かった、と言います。
その「第一の防衛線」は、新型コロナウイルスの感染リスクを下げることです。
米ハーバード大学医学部と英キングス・カレッジによる、ある共同研究が2021年に専門誌に発表されました。
それによると、英米の参加者59万2571人を対象に行った食事に関するアンケート調査で、「健康な植物性食品」のポイントが最も高かったグループは、感染リスクが9%~20%減少したと言います。
陳惟華院長によると、「この数字には統計的な意味があり、しかも、この人たちは完全菜食主義者ではない」と言います。
つまり、特別な信仰をもつグループではなく、通常の食事のなかで野菜と果物の割合を増やすだけなので、誰でも実行するのは難しくないということです。
また昨年、インド科学産業研究所が1万427人を対象に実施した血清抗体研究では、「菜食主義者は、肉食者に比べて感染リスクが59.8%低かった」としています。
この結果は、菜食主義が感染リスクを下げた原因だという確証にはならないが、「食事内容とウイルス感染との間に何らかの関連性はある、という証左になった」としています。
「第二の防衛線」は、たとえ感染しても、重症化リスクを下げることです。
同じく、米ハーバード大学医学部と英キングス・カレッジの研究によると、「健康な植物性食品」のポイントが最も高かったグループは、感染後に重症化するリスクが41%減少していたと言います。
もう1つの資料は、英国の医学誌『British Medical Journal』に掲載された研究です。
それによると、ジョンズ・ホプキンス大学は、6カ国(英、仏、独、伊、スペイン、米国)でコロナ患者の治療に当たっている医療スタッフ2884人を対象に、食事と感染の状況を調査しました。
調査期間は2020年7月17日から9月25日までで、その間にウイルス感染した医療関係者のなかで、中等症から重症になった確率について調査したところ、そのリスクが「野菜、豆類、ナッツ類の摂取量が比較的高い人」は73%下がり、「魚肉や鶏肉を主に食べ、加工肉を食べる割合が比較的低い人」は59%下がったと言います。
その一方で、「高タンパクで低炭水化物の食事を摂った感染者」が中等症から重症化する確率は、野菜や果物を中心に摂った人より3.86倍も高かったと報告しています。
これらのことから陳惟華院長は、植物性食品の割合を高めるポイントとして、次のように提言しています。
「お薦めしたいのは、さまざまな色の野菜や果物、五穀の雑穀、キノコ類などです。発酵した植物性食品で、例えば日本食の味噌や納豆もいいですね。プーアール茶も発酵茶です。このような食品をバランスよく食べることで、多様なビタミン、ミネラル、食物繊維、フィトケミカル、アミノ酸、プロバイオティクスを摂取できます」
陳院長は、これらの栄養素が体の自然免疫力を増幅し、病気やウイルスに対する抵抗力を高めると言います。
(翻訳編集・鳥飼聡)