李克強首相、中国メディアの扱い方に変化 党大会控え権力闘争勃発か
中国の李克強首相に関する官製メディアの報道が最近急増した。最高指導者の習近平・共産党総書記が第20回全国代表大会で3期目の続投を目指すなか、これまで存在感の薄かった李克強氏が党内で大きな発言力を得たという憶測が広まっている。
5月14日、国営新華社通信と共産党機関紙の人民日報が半月以上も前の李克強氏の長編経済政策演説(全文)を同時に掲載した。演説の一部は、「ゼロコロナ対策」が経済の衰退を招いたとほのめかし、習近平氏のこの政策を暗に批判した。
李氏は同演説で「国内外の情勢の変化をよく把握・研究し、新たな対策や政策案を検討・策定する必要がある」と述べた。中共の最高指導者という立場でのコメントだけに、李氏は党内での立場が大きく変わったとの噂が流れた。
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李克強氏は、習近平氏と違い、「太子党」でもなく、「官二代」でもなく、輝かしい家庭背景がない。政界に入ってからも、その親族とともに利益集団を形成したことはない。さらに、李克強氏と習近平氏の間では根本的な利益衝突がなく、李氏には習氏を脅かすような政治的な要因を見当たらない。両氏の間で「権力闘争を行っている」との報道は、基本的な政治の常識に合わないだけではなく、明らかに何かを企んでいるとさえ見て取れる。
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