「入り浸る」ことの恐ろしさ
子供がソーシャルメディアに参加することは、事態を悪化させる可能性もあります。
ソーシャルメディアのような中毒性のあるコンテンツに入り浸ることは、スポーツの鍛錬や楽器の練習とは全く異なり、子供の人格の成長に役立つわけではないのです。
現代の科学は、ソーシャルメディアが青少年の心と体に与えるダメージが決して小さくないことを私たちに教えてくれました。
大人であっても、ソーシャルメディアに参加することで、娯楽として楽しめるどころか、かえって精神的ストレスや余計な不安が高まる場合も多いのです。まして子供にとっては、そのリスクが前面に出ることは疑いありません。
生活のうえで、携帯電話が必要な場合もあるでしょう。それでも子供にはスマホではなく、通話とテキストメッセージ機能のみを備えた機器を与えることで、少なくとも思春期の後半までは、ソーシャルメディアへのアクセスを遅らせることができます。
社会に直接触れる喜び
「スマホが必要だ!」と頑強に主張する子供に対して、親であるあなたは、やはり以下のことよく説明し、ためらわずに実行するべきです。
まず、家族で定期的に社会活動を行うことです。
その社会活動を通じて、子供が多くの友だちと知り合い、良い友人関係を築きながら、社会に直接触れる喜びのなかで楽しい思い出を作るのを助けます。
さらに、子供には新しい趣味をもたせるようにします。読書、スポーツ、静かな音楽、伝統的な芸術など、どんなものでも構いませんが、この場合はハイテク関係以外のものが薦められます。
親子の時間を大切にすることも、もう一度考えてみてください。
結局のところ、あなたの子供は、世界のどのソーシャルメディアにも匹敵するような大きな親の愛を渇望しているのです。ゆっくり時間をかけて、我が子のことを把握し、理解に努めてあげてください。
「時代遅れ」にはならない
本音を言えば、自分の子供に「できるだけ早くスマホを使わせたい」と思っている親は1人もいないでしょう。
10代の子供にとって、今のスマホがもたらす数々のリスクは、その恩恵をはるかに上回ることが誰の目にも明らかです。実際、青少年期のうつ病や自殺者が増加するにつれて、これらのリスクはますます深刻になっています。
これ以上の憶測は、しなくても結構です。すでに出てきたデータを見れば、10代がスマホを使うこの大実験は、明らかに失敗だったことが分かります。
したがって、あなたの子供にスマホやソーシャルメディアは、まだ必要ありません。スマホを早くから手にしなくても、あなたの子供が時代遅れになる心配は全くないのです。
それよりも、子供が心身とも健康であるために、彼らは親であるあなたの配慮と助けを何よりも必要としています。
子供のためならば、あなたが今、どんな代償を払っても、その価値はあるはずです。
たとえ強い社会的圧力に抵抗しながら、子供のスマホ使用を先延ばしにさせても、です。
(完)
(翻訳編集・鳥飼聡)
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