2022年5月17日、大統領首席医療顧問を務めるファウチ氏 (Shawn Thew/Pool/AFP via Getty Images)

米政府首席医療顧問ファウチ氏、12月で退任へ「引退はしない」

米大統領首席医療顧問として感染症対策に取り組んできたアンソニー・ファウチ博士は22日、12月に退任する意向を表明した。同氏は「現職を退くが引退はしない」と述べ、培ってきた経験を活かし「次のキャリアを追求する」としている。

ファウチ氏は首席医療顧問のほか、米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)の所長とNIAID免疫制御研究所長を退任する。同氏は声明で「将来の感染症の脅威に備え、次世代の科学的リーダーを育成していく」と述べた。

現在81歳のファウチ氏は、NIAID所長としての過去38年間、歴代7人の大統領のもとでエイズやエボラ出血熱、ジカ熱などの感染症対策に取り組んできた。トランプ前大統領やバイデン大統領のもとでは、中共ウイルス(新型コロナ)対策を指揮した。2008年には、当時のブッシュ大統領から「大統領自由勲章」を授与されている。

バイデン米大統領は「ファウチ博士の仕事に対する姿勢は揺るぎなく、比類なき精神力とエネルギーを持っている」「米国だけでなく、世界中の人々の命が救われた」と感謝の意を示した。

いっぽう、11月に行われる中間選挙で共和党が上院または下院で多数派を獲得すれば、パンデミック政策で調査が行われるとされており、ファウチ氏は追及を避けるために退任するとの指摘もある。

関連記事
仕事終わりの帰宅途中、男8人による性暴力にあった。周囲からは中絶を迫られるも、出産を決意。生まれた赤ちゃんは養子に出された。生まれた子は、後に母と同じ境遇の女性を支援しようと思い立つ。
昨年夏、州弁護士会はチャップマン大学ロースクールの元学部長であるイーストマン氏を、2020年の大統領選挙後にドナルド・トランプ前大統領の代理人を務めていた11件の不正行為で起訴した。イーストマン氏はトランプ大統領の弁護をしたことや、不正選挙を主張し選挙結果に疑問を呈したことを後悔していないと発言した。
アリゾナ州ノガレス 。ジョージ・アレン・ケリー氏の裁判は3日間の審議と裁判官による2度の棄却の後、陪審は難航した行き詰まりに達した。 トーマス・フィンク判事は、4月22日に無効審理を宣言し、4月29日に状況審問を予定する。ケリー氏は、彼の牧場で不法移民であった48歳のメキシコ国籍のガブリエル・クエン=ブイティメア氏を射殺したことで、第2級殺人、過失致死、または過失致死罪、および凶器による加重暴行罪の罪に問われていた。
米トランプ前大統領に対する刑事捜査を監督するジャック・スミス特別検察官のチームは5月3日、トランプ氏に対する刑事事件の1件における証拠の取り扱いに関して、連邦地裁判事に誤解を与えたと認めた。
海軍が一般兵士に対して1月6日に行われた指揮官の演説への出席や、第一修正条項に基づく活動への参加を禁じたことは、1月6日の出来事が通常のものではないと予見されていたことを示している。