2020年6月15日、中国北京市玉泉東市場付近でマスク姿のバス運転手。(NOEL CELIS/AFP via Getty Images)

中国北京、バス運転手に電子ブレスレット装着要求 党大会前で監視強化

10月16日に5年に1度の党大会を控える中国共産党政権は首都・北京市と周辺重要都市の治安維持を強化するため、長距離バスの運転手に対して、監視用の電子ブレスレットを装着するよう要求した。専門家らはプライバシーの侵害だと批判している。

中国政府系新聞・北京日報21日付で、北京公共交通控股集団有限公司(以下は北京公共交通集団)は今月中旬、他省を結ぶ長距離バスや高速バスの運転手に、「身体反応・情緒感知装置」と呼ばれる電子ブレスレット1800個を給付したと報じた。

電子ブレスレットは運転手の体温、心拍数、血圧、睡眠、ストレスなどを監視し、「運転手の心身の健康」を守り、公共交通機関の安全性を高めるために使われる。北京公共交通集団は随時、これらのデータにアクセスできるという。

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