日本では、がんは死因の第1位であり、毎年多くの人が、がんにより亡くなっています。 病気は怖いし、化学療法や放射線治療は耐え難いものです。 ある研究では、1日に7g以上のオリーブオイルを摂取している人は、死亡のリスクが有意に低いことがわかりました。
厚生労働省「人口動態統計」によると、2021年にがんで死亡した人は38万1千497人。全死因の26.5%に当たり、4人に1人はがんで死亡したことになります。
2022年1月にハーバード大学が米国心臓病学会誌に発表した論文によると、死に至るがんを避けるためには、オリーブオイルを摂取するのが良いといいます。 この研究により、オリーブオイルには心血管疾患予防や抗酸化作用があるだけでなく、正常な細胞を傷つけずにがん細胞を速やかに死滅させる特殊な化合物が含まれていることがわかりました。
この研究は、『Molecular and Cellular Oncology』誌に掲載されたもので、オリーブオイルに含まれる「オレオカンタール」という化合物が、試験管内で培養したヒトのがん細胞を1時間以内に死滅させることがわかったといいます。 この研究の著者の一人であるアメリカの栄養学者ポール・ブレスリン氏は、そのメカニズムについて次のように説明しています。
「細胞はライソゾームという小器官を使って、細胞のゴミを分解・消化・処分しています。がん細胞ではライソゾームが肥大化し、老廃物を多く含むようになります」
「ライソゾームに穴が開くと、その中の酵素が放出され、生命維持に必要な有機物を分解し、がん細胞を栄養不足で死に至らしめるのです。 この現象は、研究チームが観察したさまざまな種類のがん細胞で発生しました」。
また、オリーブオイルは健康な細胞にはダメージを与えず、むしろ休眠状態にし、約24時間後に目覚めさせ、悪影響を与えないことを明らかにしました。
研究者らは、今回の研究成果について、「エキストラバージンオリーブオイルの抗がん作用は、がん細胞のリソソーム膜を破壊し、がん細胞の壊死やアポトーシス(プログラムされた細胞死)を引き起こすことが一因であることを示している」と述べています。
ハーバード大学が1月に発表した研究によると、1日に7g以上のオリーブオイルを摂取している人は、オリーブオイルを摂取していない人に比べて、心血管系の死亡リスクが19%、がん死亡リスクが17%、神経系の死亡リスクが17%低下しているとのことです。 最も重要なのは、変性疾患による死亡リスクが29%、呼吸器系疾患による死亡リスクが18%減少したことです。
現在、オリーブオイルは地中海食の主要成分として栄養士に最も親しまれています。また、漢方では昔から、体液を養い、のどの渇きを癒すなど、オリーブオイルが持つ効能に注目しています。
女性が毎日の食事でオリーブオイルを摂取すると、肌の弾力性を高める効果も期待できます。がんによるリスクを低下させるために、この「天然の抗がん剤」を普段の料理に加えてみてはいかがでしょうか。
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