カリフォルニアの生態系を破壊するグリーン官僚 2
カリフォルニアの河川も環境保護主義者の愚かさの一例である。そうした活動は多くの環境保護団体が推進し、感情的な訴えによって草の根の寄付者を集め、訴訟により多額の和解金を手に入れるというビジネスモデルに依存している。世界的な食糧危機に直面する一方で、環境保護主義者の訴訟マシーンは邁進して新しい水事業を阻止し、干上がったことがない川であるにもかかわらず、夏場の放流用に水を確保するよう既存の貯水池に強要している。
事前にアレンジされ、資金の紐付きの研究に政治家が毒されていなければ、農家や釣り人しか思いつかない多くの疑問にも誠実な注意を払うだろう。同州の河川生態系は、夏場の流水が微量になることに依存している。魚を殺す寄生虫が繁殖し増殖する代わりに、ほとんど死滅するのではないだろうか。今日、これらの河川のほとんどで外来魚が泳いでおり、多くの在来魚を危険にさらす主な原因となっているのではないだろうか。外来魚が大切なサケを捕食しているのに、なぜ私たちはストライプバスの個体数を保護しているのか。
疑問は尽きない。ポンプに巻き込まれて死んでしまう魚を最小限にするために、水道橋の取水口のかなり上流に新しい堰や前湾、フィルターを作ることはできないのだろうか。なぜ、在来魚の個体数を増やすために、魚の孵化場をもっと作れないのか。なぜ効果的な廃水処理に投資しないのか。投資すれば、処理できずに排出される窒素を希釈するためだけに、毎年サクラメントからサンフランシスコ湾まで、何百万エーカーフィートもの排水を送る必要はなくなるのだが。
これらの政策は、再生可能エネルギーと河川流量の場合には議論の余地もあるが、森林管理の場合には明らかに破壊的である。すなわち、何千平方マイルもの面積を消費する極めて資源効率の悪い再生可能エネルギーの原材料を調達するために、生物の生息地を破壊しているのだ。火災抑制と過繁茂を管理する手段とのバランスがとれていなかったために、再生不可能なほど森林全体が焼却されてしまっている。
カリフォルニアで環境保護主義が暴走したもう一つの結果が、生活コストである。同州の環境保護主義者の官僚たちが、同州の経済をほとんど破壊してしまったことは、もはやニュースとも言えないであろう。この広大でほとんど何もない都市化率わずか5%の州で、彼らは空き地保護のために都市を封鎖し、住宅建設用の土地不足を作り出した。そして、都市部の埋め立て地を舗装し、水を配給し、樹木や造園を減らしている。ヒートアイランド現象への影響を正しく指摘する専門家の研究はどこにいったのだろうか。
環境保護主義者は、エネルギー、水、交通インフラの新設・改修への投資を阻んできた。その結果、新しい住宅の供給がさらに制限され、これらすべての生活必需品がより高価なものになっている。カリフォルニア州には何十億バレルもの石油と何兆立方フィートの天然ガスが眠っているにもかかわらず、環境保護主義者たちはエネルギー産業を締め出そうとしている。かつて隆盛を誇ったカリフォルニアの木材産業は、ほぼ壊滅状態だ。莫大な経済的コストを伴うが、退行的だ。
現在、風力発電所や太陽光発電所用には広大な土地が割り当てられている。しかし、もし新たに1,000万人が移住してきても、広い郊外としてその何分の1も準備されるわけではない。なぜだろうか。鷹やキツネ、ハゲワシやコヨーテ、アライグマ、ウサギ、カナダガン、カモメ、カラス、ポッサムなど、夜や空を支配し、未開発区画のある全ての地域の空き地や水辺の回廊を支配している動物を観察すれば、郊外や低密度の郊外の環境にも生態系があることがわかるだろう。彼らを解放しよう。私たちは、高さや内側にだけでなく、外側にも広がることができるのだ。
何十年もの間、環境保護主義者たちがカリフォルニア州の都市計画、交通、住宅、森林管理、水のインフラと管理、エネルギー開発に影響を与える政策を決めてきた。しかし、彼らは必ずしも正しいとは限らなかった。彼らは保護者ではなく、破壊者であることがあまりにも多かったのだ。
(おわり)