今年の漢字「戦」を揮毫する清水寺の森清範貫主 (Photo by STR/JIJI PRESS/AFP via Getty Images)

「戦」と「安」が0.09ポイントの大接戦 「明るさ感じる」漢字も増加=漢検協会

一年の世相を表す「今年の漢字」が「戦」に決まった。惜敗した「安」との差はわずか0.09ポイントだった。「戦」が選ばれるのは、アメリカ同時多発テロ事件などがあった2001年以来、2回目となる。

清水寺では12日午後2時すぎ、森清範貫主が大きな和紙に「戦」を揮毫した。「戦」の字が選ばれた理由について、日本漢字能力検定協会は、ロシアによるウクライナ侵攻や、円安や物価高で苦しい「戦」いを強いられたこと、サッカーワールドカップで強豪国のドイツやスペインを破った熱「戦」などを挙げた。

「戦」が10,804 票(4.83%)で1位に輝いたのに対し、「安」は10,616 票(4.74%)で次点となった。その差わずか188票。安倍元首相の銃撃事件や、北朝鮮によるミサイル発射に伴う安全への懸念などが理由として上がった。

協会によると、過去2年と比べてコロナ禍を象徴する漢字は減少し、「楽」「幸」「旅」など明るさを感じさせる漢字がランクインした。「様々な制限が緩和され、旅行やイベントを楽しみ始める様子がうかがえた」としている。

「今年の漢字」は漢字の素晴らしさや意義を伝える啓発活動の一環として1995年に始まった。一年の世相を表す漢字一字を全国から募集し、最も応募数の多い漢字を清水寺で披露する行事は、年末の恒例となっている。

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