米・メキシコ首脳会談、統合深化や麻薬・移民対策を協議
[メキシコ市 9日 ロイター] – バイデン米大統領とメキシコのロペスオブラドール大統領は9日の会談で、経済統合、麻薬カルテル対策、移民管理を進める方針を示した。
米ホワイトハウスによると、両首脳は米メキシコ国境沿いでの半導体生産への投資を促進する措置についても協議した。
ロペスオブラドール氏は会談冒頭、域内の統合と投資の深化をバイデン氏に要請。「大陸の経済・社会統合で新たな政策を導入するまたとない機会だ」と述べた。
メキシコと米国の太平洋側の港はアジアからの輸入品が増えていると指摘し、両国の自由貿易協定にもかかわらず、なおアジアの工業生産への依存を示していると述べた。
バイデン氏は「メキシコだけでなく、西半球との関係をどのような形で一段と深化できるか」協議するとし、「これにはわれわれの競争力を高めるためのサプライチェーン強化も含まれる」と述べた。
バイデン氏は、米国が米州諸国に多額の支援を行っていることも強調した。
両首脳はまた「革新的アプローチ」を用いて不法移民を減らす取り組みを再確認した。
メキシコでは9─11日に2021年後半以来となる北米首脳会議が開催される。
ホワイトハウスによると、両首脳は、麻薬密売人を訴追し、合成オピオイド「フェンタニル」の製造に使用される化学物質の供給を停止するための協力強化について話し合った。
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は9日、今回の首脳会議について、バイデン氏はフェンタニル対策の協力強化で合意できると考えていると述べた。
メキシコ政府当局者によると、メキシコは米国へのフェンタニルの密輸を減らし、米国はメキシコへの銃の密輸を減らす。
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