トルコ地震で被害の犠牲者を悼むため、トルコ国旗の色に光る台湾の高層ビル「台北101」(Photo by SAM YEH/AFP via Getty Images)

台湾トルコ支援、中国がSNSで功績「横取り」? 誤認誘う

台湾の中央通訊社によると、トルコ南部を震源とする大地震を受け、救助隊隊員ら40人と救助犬3頭は8日正午にトルコの被災地アドゥヤマンに入り、生存者の捜索救助活動を開始した。

いっぽう、台湾の救助隊について、中国のネット上では現地に到着した台湾救助隊の写真と共に「中国がトルコに救いの手を差し伸べた」「中国台湾地区救助隊が派遣された」など、主語を中国に差し替えた投稿が拡散され、物議を醸している。

中央通訊社は台湾与党・民進党の鄭運鵬立法委員(国会議員)の発言を引用して「台湾を矮小化しようとする中国のプロパガンダ」と指摘した。

台湾救援隊を「中国台湾地区救助隊」呼ばわりする投稿について、ポーランド人インフルエンサーのスタン氏は自身のツイッターアカウントで、「台湾の救援隊だ、中国とどんな関係があるのか」と批判した。

いっぽう、台湾国旗を掲げた台湾の捜索救助隊の写真が英BBCのインスタグラム投稿で紹介された。BBCは各国からトルコに駆け付けた救助隊を紹介する際に、「イタリア、イスラエル、台湾などの国」と表現した。

台湾外交部(外務省)はトルコに20万米ドル(約2640万円)の義援金の寄付を発表している。9日には蔡英文総統と頼清徳副総統がトルコ地震の救助活動を支援するためそれぞれ1カ月分の給与を寄付すると発表した。

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