5月18日、米連邦最高裁判所は、過激派組織が投稿したコンテンツに対するソーシャルメディア運営企業の責任を問う訴訟で、通信品位法230条と米国愛国者法(反テロ法)の双方の観点で手続きを進めるのを認めない判断を示した。写真はワシントンの最高裁前で4月撮影(2023年 ロイター/Elizabeth Frantz)

米最高裁、過激派組織の投稿巡るSNS企業の責任問う訴訟退ける

[18日 ロイター] – 米連邦最高裁判所は18日、過激派組織が投稿したコンテンツに対するソーシャルメディア運営企業の責任を問う訴訟で、通信品位法230条と米国愛国者法(反テロ法)の双方の観点で手続きを進めるのを認めない判断を示した。

通信品位法230条は、「双方向コンピュータサービス」に対して、法的な目的からユーザーが提供する情報の「発行者または発言者」として扱われないようにすると定め、SNS企業の法的責任を免除。一方、反テロ法は、米国民が国際テロに関連した被害の補償を請求できるとしている。

訴訟では、過激派組織「イスラム国」(IS)に殺害された人の遺族が、ISのコンテンツを事実上推奨していたとしてそれぞれ反テロ法と通信品位法230条を根拠にツイッターとユーチューブの責任を追及していた。

最高裁判事は、ツイッターの事案については9人全員が、訴訟を取り上げた下級審の判断を覆すことを決定。ユーチューブの事案でも通信品位法230条の適用範囲を審理するための要件を欠いている公算が大きいとの理由で、下級審に差し戻す判決を下した。

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