下院特別委員会委員長のマイク・ギャラガー議員 (Photo by Kevin Dietsch/Getty Images)

米議員、中共の越境弾圧を非難 「敵対的な外国勢力による犯罪行為」

中国共産党法輪功弾圧に加担した中国系の男2人の逮捕を受けて、下院の「中国共産党に関する特別委員会」委員長のマイク・ギャラガー議員は、中国共産党は米国においても異論を封じ込める「越境弾圧」を行なっているとして強く非難した。

米連邦検察局は5月26日、国税庁職員に賄賂(わいろ)を渡し法輪功弾圧に加担させようとした疑いで、中国出身の男2人を逮捕、起訴した。金銭を受け取ったのは潜入捜査を行なっていた特別捜査官だった。逮捕された2人は法輪功学習者の運営する非営利団体の免税特権を奪うために活動していた。

ギャラガー議員はエポックタイムズに対し「中国共産党がいかに我々の主権を損ない、米国内でも異論を封じ込めようとしているのかを示す良い例だ」とコメントした。「FBIはこれを『越境弾圧』と呼んでいるが、これは明らかに敵対的な外国勢力による犯罪行為だ」。

起訴状によると、男らが中国共産党幹部の指揮のもと影響力工作を展開していたことも立証された。傍受された通話記録には、暗号化されたメッセージを用いて指示役の「官僚1」から命令を受け取る方法や、工作に失敗したときに証拠隠滅することなどが確認されている。

特別委員会のアシュリー・ヒンソン議員(共和)は5月31日、エポックタイムズの姉妹メディア新唐人テレビ(NTDTV)のインタビューに対し、今回の贈収賄事件の摘発は「中共の影響力工作の上澄みに触れただけだ」と述べた。

「残念ながら、今回の事例は中国共産党が行なっている数多の影響力工作のうちの一つに過ぎないだろう」。

ジョン・ムーレナール議員(共和)は事件を受けて、中国当局の対米工作はスパイ気球に限らないと指摘。エポックタイムズへの声明で「彼ら(中共)は積極的に代理人を利用して米国の言論の自由を攻撃し、米国政府に干渉している。中共の侵略に目を瞑ってはならず、米国内での工作を阻止しなければならない」と述べた。

そして政府や企業に向けて「中国共産党やその関連企業と提携すれば歴史的な過ちを犯す事になると認識すべきだ」と強調した。

前出のギャラガー議員は、「議会と法執行機関は引き続き中国共産党の標的となったグループを保護し、米国内でのスパイ活動や越境弾圧を摘発すべきだ」とし、「米国は迫害から逃れる避難所となるべきであり、権威主義者の狩猟場であってはならない」と述べた。

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