今年初から4月までの間、地方政府が満期債券の元金を返済する資金のほとんどは新たな借入によるもので、償還された債券の約93.5%は再融資債券を発行して返済されている( Maximusnd / PIXTA)

中国の地方政府債務が激増 しわ寄せは市民に

中国の地方政府の債務は、その規模の巨大さから常に外部からの注目を集めている。今年に入り、中国の地方政府の債務は更に増大し、地方政府が発行する債券において、新たな借入れにより古い借入れを返す債券の比率が顕著に増加している。 

中国財政部によれば、2023年4月末時点での地方政府の債務残高は約37兆527億元(約732兆5千億円)で、これは前年同期比で14.8%増、また2022年末に比べても5.7%増加している。 

2023年の最初の4か月間に地方政府が発行した地方債は約2兆7825億元(約55兆円)で、これは2022年の同期間に比べて32%増加している。発行された債券の中で、再融資債券(既存債務を返済するために新たに発行する債券)は約8306億元(約16兆4200億円)で、これは前年同期比でほぼ倍増している。再融資債券の発行比率は、前年同期の20~30%に増加している。 

▶ 続きを読む
関連記事
中国経済の低迷が続くなか、新一線都市とされる杭州でも景気悪化が目立っている。商業街では空き店舗が増え、不動産価格の下落や就職難も深刻化。市民からは、貯蓄を取り崩して生活しているとの声も
中国個人消費の低迷や企業収益の圧迫が明白。2026年1〜5月、中国の国内消費税収入は前年同期比で減少し、企業所得税の伸びもわずか0.2%にとどまった
外資企業の中国撤退が前年比3割増。規制や不確実性を背景に投資意欲が低下し、生産拠点の海外移転も進む。当局は対策を強化するが、政策と実態の乖離が指摘されている
サムスン電子が中国で家電製品の宣伝に使っていた公式WeChatアカウントが凍結状態となった。外国家電ブランドが近年、中国市場で相次いで後退している
中国経済が不振にあえぐ中、習近平は米国とのハイテク競争に突き進んでいる。英独メディアは、その姿をソ連末期の宇宙競争になぞらえ、経済をさらに圧迫する危うい賭けだと指摘