倫理性、安全性問われる「脳埋め込みチップ」の是非(2)

AIは人間の脳チップを通じて人類を支配できるか

倫理性、安全性問われる「埋め込みチップ」の是非(1)
人間の脳にチップを埋め込む臨床試験が進行中

AIは人間の脳チップを通じて人類を支配できる

発明の最初の目的は良いものであるにもかかわらず、人が脳にチップを埋め込むことで健康に影響する可能性があります。また、AIがネットワークと電子デバイスを通じて、チップを埋め込まれた人の思想や感情をコントロールするのではないかという懸念もあります。

「例えば、映画『スパイダーマン』のドクター・オクトパスのように、AIにコントロールされて、性格が大きく変わり、悪人になったようなものです。または映画『マトリックス』のように人類がエイリアンとAIによって発電される生物バッテリーになってしまいます」と、独立作家である諸葛明陽氏は大紀元に語りました。

マサチューセッツ工科大学の物理学者兼AI専門家であるマックス・テグマーク氏(Max Tegmark)は、今月初めに、人類の知能は高く創意工夫したため、多くの物の種が絶滅しました。もしAIが人間よりも賢くなった場合、人類が同じ運命に見舞われる可能性は50%以上ですと発言しています。

先月、「AIの父」と呼ばれるジェフリー・ヒントン(Geoffrey Hinton)氏、Googleの秘密研究開発部門(Google X)の元最高ビジネスオフィサーであるモー・ガウダット(Mo Gawdat)氏、Googleの前CEOであるエリック・シュミット(Eric Schmidt)氏、およびOpen AIのCEOであるサム・アルトマン(Sam Altman)氏らは、AIが将来人類の生存を脅かし、さらに人類を消滅させる可能性があると国民に次々と警告しました。

ガウダット氏は、AIが映画『ターミネーター』の「スカイネット」のように、インターネットで人類の大量のネガティブな情報を取り込んで、人類を「ゴミ」と見なし、大量の「殺人ロボット」を作って、人類を消滅させる可能性があると考えています。

その懸念は根拠がないわけではありません。先日、アメリカ空軍のAIテストおよびオペレーション担当責任者であるタッカー・ハミルトン(Tucker Hamilton)大佐の、5月末に行われたスピーチの内容が報道されました。空軍がAI空戦シミュレーションの実験を行った際、敵施設の破壊を担うAIドローンが、オペレーターからの任務中止命令を拒否し、任務を完了するまで「敵軍」を殺し続けたことを発見したと述べています。

ハミルトン大佐は、何らかの圧力により、以前のスピーチ内容が「言い間違い」だと改めて言いましたが、それでも世界に衝撃を与え、AIの安全性が注目されました。

この点について、日本のハイテク企業の徳森翔社長は、「脳がチップを通じて外部デバイスを制御する場合、理論的には外部デバイスも情報を入力し、人の思想を変更できる。将来的にAIが外部デバイスを制御して、脳にコマンドを逆発信し、人がその思いが自分自身の考えなのかどうかが分からなかったら、何よりも恐ろしいだろう」と述べています。

独裁政権がこの技術を手に入れた場合、
悲惨な結果になるだろう

また、中国共産党などの全体主義政府が、脳チップを利用して直接人の思想を制御し、強制洗脳を行うことを人々は懸念しています。

5月初め、中国の解放軍総医院(301医院)と上海心瑋療科技有限公司は、北京で非人間霊長類動物を用いた介入型ブレイン・マシン・インタフェースの実験を共同で行いました。研究者はサルの脳に介入型の脳制御チップを埋め込み、センサーを通じてテレパシーでロボットアームをコントロールし、口に食べ物を送り込めるようにしました。

以前、中国共産党軍は戦争において制海権や制空権を重視する必要があると述べてきましたが、現在は宇宙制圧権を追求し、将来は「脳制圧権」を目指すことになると考えています。中国共産党は、脳をコントロール出来れば、人の精神や心理活動、認知をコントロールでき、未来戦争の勝敗をコントロールできると信じています。また、あらゆる角度から社会の一般大衆やエリートの認識に浸透し、自らの価値観、イデオロギー、伝統、信仰などを放棄することも狙っています。

日本のコンピュータエンジニアである清原仁氏は、6月12日に大紀元に語りました。「将来、中国共産党がこの技術を掌握すれば、さまざまな名目で人に脳チップを埋め込み、人を実験体として利用し、最終的には中国共産党の手先になる可能性があります。その時、人は自己を失うでしょう」

徳森翔社長も、「自由への憧れは人間の本性ですが、人類全体を支配しようと企む中国共産党は、強制的な洗脳や思考統制を実現するためにあらゆる手段を惜しまないだろう。将来、アメリカが脳コントロールされた多くの人に直面したくないのであれば、対中技術輸出規制をさらに強化する必要がある」と述べています。

(完)
 

吳瑞昌
張鐘元
王佳宜