トップショット - 人々は、パリの西部郊外で従うことを拒否した後、警察官の銃撃によって17歳の少年が殺された後、全国的な暴動や事件の間に、2023年6月末、フランス南西部のボルドーで少年が死亡した事件を受け、抗議のため路上でタイヤを燃やす暴徒 (Photo by PHILIPPE LOPEZ/AFP via Getty Images)

移民の子供と教育 フランス暴動と埼玉の類似点

6月末からフランスの全土で暴動が起き、7月中旬になっても散発的に騒乱は続く。6月に17歳のアルジェリア系の少年が職務質問から逃走し警察官に射殺されたことがきっかけだ。暴徒の中心は10−20歳代の男性、失業状態にある移民・難民の2世、3世だった。

この原因を移民や難民への「差別」とする報道や解説が内外で多い。しかし、その分析は表面的すぎないか。差別への抗議ならば、映像や報道で示された破壊や暴力をする必要はないし、デモで足りる。暴動自体が狙いだった可能性もあり、教育面の問題も指摘されている。差別はあるだろうが、移民たちの抱える問題はもっと大きいはずだ。

イスラム思想研究者の飯山陽氏の『イスラム2.0』(河出新書)によれば、西欧各地に若い北アフリカ、中東のイスラム系移民が集住し、警察・行政が活動できない「ノー・ゴー・ゾーン」と呼ばれる地域がある。フランスの暴徒たちは銃器や武器をこうした地域に隠していたらしい。居住する国の教育を受け入れず、同化しない若い世代が、治安悪化の原因になっている。

▶ 続きを読む
関連記事
国内線の路線維持に向け、国土交通省が航空会社どうしのダイヤ調整を、減便せず便数を保つことを条件に認める方針を示すことになった。便が同じ時間帯に集中する課題を改善し、搭乗率の向上につなげたい考えだ。
次期米大統領選の鍵を握るZ世代。彼らは傍観者ではなく、困難な経験から育まれた切迫感と多様な意見で政治を動かし始めている。既存政党は彼らの「言葉」を理解し、対応できるのかを問う
古代から続く中国伝統文化の精神を現代に甦らせる神韻芸術団。その豊かな芸術世界を紹介する「神韻作品」ポスター展が、12月と1月に東京都内で開催される
三年もの間、民の課役をゆるし倹約を貫いた仁徳帝。民の竈の煙に安らぎを見いだしたその御心は、豊かさの本質を問い直す今の日本にも静かに響いている
2022年の安倍晋三元首相銃撃事件で殺人罪などに問われた山上徹也被告(45)の裁判員裁判第13回公判が3日、奈良地裁で開廷した。安倍氏の妻である昭恵さんが初めて出廷した