寝る前にスナック菓子を食べると、体重が増えるだけでなく、寝つきが悪くなり、睡眠の質や寝入った後の夢に影響することがあります。また寝る前に特定の食べ物を食べると、悪夢を見やすくなるという研究結果もあります。
カナダのモントリオール大学の心理学者トーレ・ニールセン氏は、2015年に食習慣と睡眠と夢に関する研究を行いました。
研究では、約400人の大学生を対象にさまざまなテーマで調査を行いました。 例えば、睡眠と食事、そして食べ物が夢に影響すると思うかどうかを尋ねました。
参加者の約18%が、寝る前に特定の食品を食べると奇妙な夢や不穏な夢を見ると思うと答え、乳製品が上位にランクインしました。例えば、牛乳、チーズ、ヨーグルト、アイスクリームなどです。
乳製品に次いで多く挙げられた食べ物は、お菓子やチョコレートで、これらは空を飛ぶなどの奇妙な夢を誘発する可能性が高いのですが、しかしこれらの夢は必ずしも不快なものではありません。
辛い食べ物やでんぷん質の多い食べ物、肉の多い食べ物も挙げられましたが、乳製品ほどではありませんでした。
この研究では、食べ物が夢に影響を与える理由をいくつか挙げています:
(1) 深夜にスナック菓子を食べ過ぎると胃腸の調子が悪くなり、眠れなくなることがある。
(2)乳製品や辛いものなど、特定の食品を食べ過ぎることも、消化不良や睡眠障害の引き金になる。
(3)何か嫌なことがあって食べ過ぎるなど、感情的な食事も睡眠の質に影響し、ネガティブな夢を見ることがある。
(4)断食やダイエットは体の機能を変化させ、夢の強さや内容にも影響を与える。
米クリーブランド・クリニックの睡眠障害センターで睡眠医学を専門とするチャールズ・ベー氏は、深夜の間食が睡眠に及ぼす悪影響について語っています。体が食べ物を消化するために一生懸命働いているときは、睡眠が妨げられやすいと言います。
「就寝時刻に近すぎる食事は、より多くの夢を見る引き金になります。なぜなら、深夜の間食は体の代謝と体温を上昇させ、その代謝と体温の上昇が脳の活動を促進し、急速眼球運動(レム睡眠)の時間帯により多くの動きを誘発するからです」と彼はNBCに語っています。
クリーブランド・クリニックのウェブサイトによれば、人が見る夢のほとんどは、睡眠のレム期に見るものだと言います。これは、まぶたの下で眼球が急速に動くことからレム睡眠と呼ばれています。この段階では、脳の活動は覚醒時のものと似ています。
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