軍事ジャーナリストの鍛冶俊樹氏は空自OBとして、移動式レーダーの離島配備の欠点を指摘した。写真はレーダーのイメージ図 (Photo by RICHARD A. BROOKS/AFP via Getty Images)

【寄稿】空自OBが語る 太平洋離島にレーダー新設することが致命的失敗である理由

移動式レーダーを固定式レーダーとして使用すれば、固定式レーダーと同様、真っ先に破壊されてしまい、有事の際のレーダー機能の維持が不可能になろう。レーダーの機能が失われれば、航空自衛隊は壊滅し、日本の制空権は敵に奪われよう。

「太平洋離島 レーダー新設」こんな見出しが7月25日に産経新聞の第一面に躍った。「警戒『空白地帯』解消」「防衛省検討 中国念頭に防空強化」との小見出しが続く。航空自衛隊のレーダー基地が太平洋には全くないので、移動式のレーダーを太平洋の北大東島に配備する計画を防衛省が検討している、と記事は伝える。

「背景には、太平洋への進出を活発化させている中国の存在があり、防空態勢の強化が急務になっている事情がある」と解説している。この記事を読んだ人は、「これは日本の防衛力を強化することだから、大いに結構」と得心するであろう。

▶ 続きを読む
関連記事
富士通は3月10日、防衛装備庁の防衛イノベーション科学技術研究所から「令和7年度 意思決定迅速化実験装置の研究試作に基づく防衛用マルチAIエージェントによるAI幕僚能力獲得の研究」を受注したと発表した。AIエージェントを活用し、自衛隊の意思決定を支援する新たな作戦支援技術の研究開発を進める
3月9日、日本初の国産の長射程ミサイルの発射装置を陸上自衛隊の駐屯地に搬入した。中共による安全保障上の脅威に対応するため、日本が踏み出した重要な一歩との見方が広がっている
国産の遠距離ミサイルを搭載した発射装置の第一陣が9日、陸上自衛隊の駐屯地に搬入された。読売新聞によると今月23日以降にも熊本市の陸上自衛隊・健軍駐屯地に配備される予定だ。
小泉防衛大臣が航空自衛隊松島基地(宮城県)を視察し臨時記者会見を行った。東日本大震災から15年を迎える被災地への思いや、イラン情勢に伴う邦人退避への備え、松島基地の今後の運用方針などを語った
王毅外相の会見の裏に潜む中国の「三戦(法律戦・心理戦・世論戦)」の真の狙いが、日本の自衛権制約と沖縄の主権剥奪にあることを暴き、日本が取るべき対抗戦略を提言するオピニオン記事