ビル解体工事で違法な作業がみられた(筆者撮影)

日本の建設・解体業の闇 多重構造化による無責任

東京都品川区の南大井3丁目で違法で危険なビルの解体工事が9月4日に止まった。状況がネットで拡散し、区民の懸念に、品川区が動いた。私はその告発に関わった。こうした違法工事の早期解決は珍しく喜ばしい。しかし、この事件を通じて多重下請け構造や、悲惨な環境の外国人労働者など、日本の産業界が抱える問題が見えて暗い気持ちになっている。

私は外国人の違法行為を報道してきた。そのために、この工事に困る複数の住民が通報してきた。9月3日の日曜日午後に現場を取材し、写真や映像をネットで拡散し、翌4日に区役所、警察など各行政機関に通報した。品川区は4日に速やかに介入して、元請けを呼び、工事中止と計画の再提出を求めた。元請け業者はこれに従った。こうした行為は行政が動かずに住民が泣き寝入りすることが多いのだが、今回は違った。品川区の行動を高く評価したい。そしてセンセーショナルな映像ゆえに、テレビが次々と伝えた。

事後的に2枚の現場写真を、解体の専門家に見てもらった。義務化されている工事事業者の看板の掲示がなかった。解体では、周囲に防音と粉塵の飛散を防ぐ幕をかける必要があるのにそれが一部にしかなかった。廃材がはみ出て、隣のマンションの塀を壊している。道路の使用許可証もなかった。廃材が前の歩道まで溢れていた。重機が現場に乗り入れられ傾いており、横転の可能性があった。隣のマンションの敷地、道路が壊されていた。

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