認定特定非営利活動法人カタリバは、全国の方々から寄せられた寄付金を活用して、令和6年能登半島地震の被害を受け被災した800人の中学3年生、高校3年生等に対し、受験にかかる費用を補填するため緊急支援奨学金を給付します。1月19日(金)より応募受付を開始しましたのでお知らせします。
● 生活の復旧には長期間を要する見込み。学びを止めないために子どもたちの集団避難も
2024年1月1日に石川県能登地方を震源とする「令和6年能登半島地震」が発生し、石川県では現在も約1万5千人が避難しています。
地震による家屋の倒壊や津波、火災の被害を受けた能登地域では、発災から2週間が経過した現在も約5万5000戸で断水が続き、すべての復旧には長期間を要する見込みが報告されています。そのような状況の中で子どもたちの学びを止めないよう、輪島市では17日、希望した中学生約250名が、近隣地域の宿泊施設へと最長2か月程度の集団避難を実施しました。同様に21日から珠洲市102名、能登町42名が金沢市内の施設に集団避難を実施する予定です。
また石川県は、金沢市内のホテルに二次避難所を設置。被災地域に在住している高校生のなかでも、生活環境や心身の健康確保の必要性が高い生徒を対象に約70名を受け入れています。
● 被災地の子どもたちの受験を応援すべく、緊急支援奨学金の給付を決定。1/19より募集受付を開始
前述のように、被災地の子どもたちは普段とは異なる生活を余儀なくされる中、高校受験や大学受験は目前に迫ってきています。避難する際に財布や貴重品を持って家を出ることができなかったご家庭もある中で、受験をする際に必要な経費について不安を感じている子どもたちも少なからず存在しています。
カタリバは現在、石川県に6か所の子どもの居場所を開設・運営しています。支援を行う中で、本当は行きたいと思っていた学校があるものの、被災したことによって「進路を変えた方がいいのかもしれない」と迷う生徒にも出会いました。
石川県の県立高校では受験の際にかかる入学検定手数料が免除されたり、大学入学共通テストに際しての交通費や宿泊費を県が負担するなど対応がなされていますが、私立高校を受験する生徒や県外の大学を受験する高校3年生には、受験費用や2次試験の交通費や宿泊費などの経費負担がかかります。今回の被災によって、子どもたちが目指す進路をあきらめないためにも、カタリバは緊急支援として、受験を控えている中学3年生と高校3年生800人の生徒に対し、受験にかかる費用に対して奨学金の給付を行うことを決定しました。
なお、本奨学金は、能登地方の子どもたちを応援したいという想いで、全国の方々からNPOカタリバに寄付された資金を活用して運営します。
募集要項
・応募資格:以下4つの資格をすべて満たす方が対象となります。
①2024年1月1日時点で、応募者の方(受験生)本人または保護者のいずれかが、輪島市、珠洲市、能登町、穴水町、七尾市、志賀町、羽咋市のいずれかに在住していた
②応募者は、2004年4月1日から2009年3月31日の期間に誕生しており、2024年1月1日時点で、中学3年生、高校3年生、またはその他学校等の卒業年次に在籍する方、または浪人生や高卒認定を取得して受験を希望している方
※大学の受験に限らず、短大、専門学校等も対象となります
③応募者が、2024年1月1日以降に受験した/これから受験をする予定であることが証明できる
※お手元に受験票がある方は、受験票のお写真を応募時に送付いただきます。お手元にない場合は後日の提出をお約束いただきます。
※後日ご提出できない場合は、奨学金の返還を求める場合があります。
④応募時点で17歳以下の方は、保護者またはそれに代わる方が本奨学金への応募に同意している
・給付金額:
中学3年生:2万円
高校3年生やそれに類する方:5万円
・募集人数:
計800名
※応募が想定より大幅に超えた場合は、採択の増員も検討しています
・選考基準:
記載いただいた内容を考慮して判断いたします
・スケジュール:
2024年1月19日(金)募集開始
1月28日(日)応募締切
2月3日・4日(土日)選考
2月7日(水) 採用決定通知
その後、2月15日(木)までに奨学金をお届けいたします
※書類確認や選考の一環で、保護者または応募者の方へ
お電話することがあります
・応募方法:下記のボタンより応募フォームにご記入ください。
▼17歳以下の方の応募はこちら
https://forms.gle/KDkao8abchp69N2E6
▼18歳以上の方の応募はこちら
https://forms.gle/8woiKReobAgTHezn9
●募集詳細ページはこちら
https://sonaeru-online.studio.site/scholarship
認定特定非営利活動法人カタリバとは
どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。
<団体概要>
設立 : 2001年11月1日
代表 : 代表理事 今村久美
本部所在地 : 東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/家庭の事情で居場所を求めている子どもに対する支援(東京都足立区)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
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