コロナワクチンと血管炎の関連性を示唆する複数の症例報告
コロナワクチンが血管炎を誘発 多臓器損傷につながるおそれ
新型コロナワクチンに関連したさまざまな疾患が報告されている。昨年発表されたある症例研究では、コロナワクチン接種が抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎の発症を誘発し、多臓器損傷を引き起こす可能性があることが示された。また、一昨年に発表されたある症例ベースのレビューでは、ワクチン接種後にANCA関連血管炎にかかった患者29人のうち、5人はプラズマフェレシス治療(血液から血漿成分を分離して置換する治療)を受け、5人が透析療法に頼っていたことが報告された。
ANCA関連血管炎は細い血管に障害を起こす。これらの血管は全身に分布しているため、体のどの部位でも侵される可能性があり、最も影響を受けやすいのは肺、腎臓、関節、耳、鼻、神経だ。
好中球は白血球の一種で、感染との戦いや傷の治癒を助ける。ANCAは有害な自己抗体であり、血液中の好中球に結合して毒性物質を放出し、細い血管の壁を損傷する。その結果、好中球が血管壁を通って移動し、周辺組織に炎症を誘発することもある。さらに、好中球をさらに引き寄せるシグナル伝達因子を放出し、炎症を持続させ、細い血管をさらに損傷する。
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