蓮根(レンコン)は霊根だった

自然が授けた「万能薬」――蓮根の驚くべき効能でさまざまな病気を予防

蓮根漢方医学では「霊根」と称され、血管の詰まりを解消し、血栓の形成を防ぐ効果があるとされています。古くから「霊薬」として、心肺の調和を図り、さまざまな病気を予防するために民間で用いられてきました。

特に寒い時期には、寒気が肺に侵入しやすくなるため、心臓病、脳血栓、肺病が発症しやすくなります。しかしながら驚くべきことに、冬季はちょうど蓮根が豊富に市場に出回る時期でもあります。したがって、蓮根は自然が人類に与えたもう一つの医食同源の万能薬と言えるでしょう。

心と血を養う 「霊根」が若々しさを生む

明代の医師、李時珍は『本草綱目』の中で、蓮根は「一年中いつでも食べることができ、心を喜ばせるので、『霊根』と呼ぶことができる」と述べています。蓮根が心を喜ばせるのは、心血を養い、心火を除き、血管をきれいにするからとされています。

人間の心臓と肺は火気が強すぎるのを最も嫌います。心臓は絶えず動悸をしているので、熱気が生じます。すると肺は自然に心火を排出する装置になります。気血の流れがスムーズであれば、心火は自然に排出され、肺も熱を放散することができ、肺の病気や変異を防ぐことができます。

李時珍はまた、蓮根の茎が喀血、下血、血便、血崩(けっぽう:貧血)を止めることができると考えています。言い換えれば、蓮根は血管に入り、血を養うことができると言うのです。それにより、血液のうっ血を散らすことができ、血栓を形成しにくくし、過度に血を散らして止血できなくなることもありません。むしろ、双方向の調節作用により、出血を止めることができるというのです。

肺部の喀血や女性の月経過多に関して、古代の医師たちはみな、蓮根を補助に使って調節したとされています。特に産婦の場合、蓮根を摂取することで、大量の出血や出血後に血が滞ることを解決していたといいます。蓮根は女性の血流を円滑にし、気と血を調和させ、肝経(足の陰側(内側)の真ん中を流れている経)の血液コントロール機能を高めさせます。経絡を通じて痛みを止める効果があり、自然に美容や若々しさ、長寿につながります。

『神農本草経』には次のように記されています。
「蓮根は内臓を補い、神を養い、気力を増し、あらゆる病を除き、長期間服用すると軽やかな身体と老化に耐える力を得る」

その秘密は血を養い、血を調和させる能力にあります。その双方向の気血調和作用により、五臓六腑に栄養を与えることができます。消化機能を担う脾臓と胃は真ん中に属し、補われて強化されます。そのため、真ん中の内臓を補うことで、あらゆる病気が生じなくなり、身体は軽く健康であり、若々しさを保ちやすく老化しにくくなります。そのため、蓮根は称賛に値し、「霊根」と呼ばれるのです。

蓮根がこんなに素晴らしい効果を持つのであれば、どのように組み合わせれば、その陽盛効果を最大限に発揮できるのでしょうか?
今回は老若男女に適した、美味しい蓮根を使う健康な薬膳レシピを2つご紹介します。それによって、健康を保ち、四季を通じて幸福な生活を送ることができるでしょう。

喉の乾燥が気になる時期には、蓮根を食べることで和らげることができます (bluet / PIXTA)

糖尿病患者も食べられる 蓮根を使った2つの健康な薬膳レシピ

健康な薬膳レシピ1

~蓮根とゴボウのスペアリブ・スープ~

材料

・ 蓮根 2節
・ 豚の背骨またはリブ肉 300グラム
・ ゴボウ 1/2本
・ 生姜 3枚

作り方

➀ 豚骨を血抜きし、蓮根を洗って適当な大きさに切り、ゴボウは斜めに薄切りにする。
➁ 豚骨と蓮根、ゴボウ、生姜を鍋に入れます。最適なのは土鍋です。土鍋は消化器を健康にする効果があります。鉄製の鍋は使わないでください。蓮根が鉄に触れると黒くなるからです。
➂ 適量の水を入れます。水の量は材料よりほんの少し多めにします。強火で煮立たせ、その後とろ火で約1時間半煮込みます。肉と蓮根が柔らかくなったら、塩で味付けします。
 

健康な薬膳レシピ2

~蓮根と鶏肉のミートボール~

蓮根と鶏肉のミートボールは、非常に美味しい家庭料理です。冬には白菜や豆腐、しいたけ、ねぎなどの野菜と一緒に、栄養たっぷりで病気予防に効果的な温かい鍋を簡単に作れます。

材料

・蓮根 200グラム
・ひき肉 200グラム
・卵 1個
・生姜、ねぎ、料理酒 各適量
・塩、こしょう、片栗粉 各適量

作り方

➀ 蓮根の皮をむき、小さめの塊に切ってから、機械で蓮根をすりつぶす。取り出して、少し大きめのボウルに入れ、そこに鶏肉、生姜とねぎ、料理酒、塩、こしょうも加え、よく混ぜる。
➁ さらに卵を1個加え、さらによく混ぜる。混ぜながら、片栗粉を加え、肉団子に粘り気と弾力がでるまで混ぜ、団子を作る。
➂ 鍋に約1リットルの水を入れ、材料を覆うようにする。沸騰したら、肉団子を加え、再び沸騰させ、弱火で約10〜15分煮る。団子の大きさによって時間を調整し、完全に火が通ったらOK。
➃ 取り出して水気をきり、鍋の具材として使用できる。
➄ 直接鍋を作る場合は、取り出す必要はありません。煮立ったスープ自体が美味しいので、冬に好きな野菜を鍋に入れ、適量のスープと塩、油を加えると、非常に美味しい鍋ができます。

効能

この鶏肉団子は、過剰なデンプンの代わりに蓮根を使ったので、甘みがあり、さっぱりとして飽きがこないだけでなく、歯の弱い高齢者や子供にも非常に受け入れやすいです。鶏肉は身体を温め、胃を養い、腎臓を補う効果があり、 蓮根のすり身と組み合わせると、気と血を養うことができます。高齢者、子供、病弱な人に非常に適しています。

白玉煕
文化面担当の編集者。中国の古典的な医療や漢方に深い見識があり、『黄帝内経』や『傷寒論』、『神農本草経』などの古文書を研究している。人体は小さな宇宙であるという中国古来の理論に基づき、漢方の奥深さをわかりやすく伝えている。