世界で最も危険とされる鳥類 オーストラリアヒクイドリ
オーストラリアのヒクイドリといえば、世界で最も危険な鳥とされており、その名を知っている人が名を耳にすれば背筋がゾッとするでしょう。 ヒクイドリが恐ろしい理由として、発達した太ももの筋肉と、鋼鉄のナイフのような鋭い爪を持っている事があげられます。
ヒクイドリ(オーストラリアヒクイドリ)はオーストラリア独特の鳥で、外見はダチョウに似ており、同じ科のエミューと同様に、大型で剛毛の飛べない鳥です。
東南アジアやオーストラリアの熱帯雨林に生息するヒクイドリは、体高2メートル、体重60キロにもなります。 時速50キロのスピードで走ることができ、泳ぎも得意な動物です。
ヒクイドリの見た目は印象的で、深い青色の顔を持ち、喉からは2つの赤色の肉垂れを下げています。頭には側面が平らな兜状の突起があり、ダッシュする際は、進路にある枝を取り除くことができます。 頭にある突起は、ヒクイドリの年齢とともに高くなっていくため、恐竜のような圧倒的な存在感があります。
しかし、ヒクイドリはその特徴的な外見ではなく、獰猛な性格と強力な戦闘能力で最も広く知られている動物です。 ヒクイドリの脚の筋肉はとても発達しており、両足に3本の鋭い爪を持ち、そのうち一番内側の爪の長さは12cmもの長さに達し、非常に危険な動物です。
ヒクイドリが身の危険を感じた際は、飛び上がってこの短剣のような鋭い武器で攻撃します。人間の場合、内臓に致命的なダメージを与え、重度の出血を引き起こします。
ヒクイドリは縄張り意識が強いため、第二次世界大戦中、ニューギニアに駐留していたアメリカ軍やオーストラリア軍は、ヒクイドリの生息地に近いたり、挑発したりしないように警告されていました。
ヒクイドリは主に果物や昆虫を食べます。 また、光っているものに非常に興味を示す独特の習性があり、人間が捨てた炭の灰を見ると、それをつついて、消化できない食べ物をすり潰すために、消した炭の破片を飲み込んで砂嚢に入れてしまいます。
ヒクイドリは殺傷能力を持っていますが、自らトラブルを起こすことはありません。 それどころか、ほとんどの動物同様に対立を避け、自分の命や雛が脅かされていると感じた時にだけ、「逃げる」のではなく「戦う」ことを選ぶのです。
心配なことに、ヒクイドリが好む密集した熱帯雨林の生息地が失われ続けていることで、ヒクイドリの個体数も減少していることです。特にオーストラリア北東部の海岸沿いでは、不動産開発や農地転換、それに伴うインフラ整備によって、熱帯雨林が侵食されています。
(翻訳編集・中川真悟)