グーグル社のロゴ(Photo by Drew Angerer/Getty Images)

彼らはインターネットを閉鎖している(下)

前回の続き

彼らはインターネットを閉鎖している(上)

バイデン政権は2022年4月22日、「インターネットの未来のための宣言 」を発表した。羊皮紙風のプレゼンテーションと、古風な字体の大きな大文字が添えられている。「自由」という言葉はタイトルから削除され、本文中に続く「言葉のサラダ [1]」の一部としてのみ追加されている。

[1] 言葉のサラダ

文法は正しいものの意味をなしていない文節の意

この新しい宣言の核心は非常に明確で

インターネットは、単一の、分散化されたネットワーク・オブ・ネットワークとして運営されるべきであり、グローバルなリーチを持ち、マルチステークホルダー・アプローチによって統治されるべきである」

と書かれており、今日のコンテンツを管理する構造の本質をよく言い表している。 

また新しい宣言の目標の一部は、明らかに政治的なもので

「秘密裏に情報操作キャンペーンを行うことも含め、インターネットを利用して選挙インフラ、選挙、政治プロセスを弱体化させることを控える」

とある。

この警告から、新しいインターネットは情報操作キャンペーンを防ぐよう設計されており、「社会におけるデジタルインクルージョン[2]を促進し、デマや誤情報に対する耐性を高め、民主的プロセスへの参加を増やす」ことを目指していることがわかった。

[2]  デジタルインクルージョン

誰もがあらゆるデジタルテクノロジーを安全かつ自由に活用できるようにするという考え

自由は忘れろ。コントロールが新しい合言葉だ。インターネットで望む情報を見つけるために「ググる」時代は終わった。

他の検索エンジンを使わなければならず、それらは検索市場のほんの一部を占めているが、検索市場のごく一部の割合に過ぎず、ほとんどの人がこれを知らない。

現在、Googleがあなたから背を向けた場合 

ーそしてもし一般的な進歩的、左翼的、体制と異なる視点を提供しているなら、それは間違いなく起こるー 

あなたのウェブサイトのトラフィックはほぼなくなるだろう。

現在、インターネットと検索エンジンの主要な部分は完全に支配下に置かれてしまった。これを克服する唯一の方法は、自分の好きなウェブサイトを設定し、直接アクセスすることだ。

特に「The Epoch Times」と「Brownstone」をブックマークに追加することを強く薦める。それがそのサイトにアクセスする唯一の手段である。「The Epoch Times」は、その記事の内容などを批判する場合を除いて、Googleからほとんど遮断されている。

Googleで「Brownstone Institute」を検索すると、公式サイトが表示された後に、数多くの無名で馬鹿げた攻撃記事が続くが、実際にリンクしている何千ものサイトは表示されない。

つまり、かつてウェブを支えたシステムは消失した。現在は、政治的な意図を持って明確に検閲され、体制側の利益に沿って収集、整理、要約、公開されている。

商業面では、大企業が市場を支配している。中小企業に勝ち目はない。政治的異論は次々と排除されている。代替メディアは検索結果から姿を消している。

トップに表示されるのは、いつもの容疑者たちがコントロールするメディアばかりだ。これはすべて、大衆の意識を管理するためのものだ。悲しいことに、この方法は効果的である。

こう考えてみよう。昔の情報スーパーハイウェイは、小さな町や駅を結ぶ小さな道路のネットワークであり、素晴らしい国の多様な姿を提示していた。

新しいシステムは、1950年代後半から60年代にかけて建設された州間高速道路のようなものだ。小さな町の上を突っ切り、有機的なルートから交通を遠ざけ、いたるところにフランチャイズ店の同じ広告が飾られ、すべてのルートが政治的な理由で選ばれている。

インターネット全体が、その始まりとは異なるものに徐々に形作られつつある。それはまさに、バイデン政権が2022年にあるべき姿だと言った「マルチステークホルダー」カルテルになりつつある。「政府や関連当局が、学者、市民社会、民間セクター、技術コミュニティなどと提携する」のだ。

現在進行中なのは、この構造を人工知能に組み込んで、誰も管理する必要がなくなり、誰も責められないようにする試みだ。そして、新しいシステムで育てられた世代が登場する。

それは1970年代のテレビに似ており、限られた数のチャンネルが広告を流し、私たち大多数はアマチュア無線でしか本当のニュースを得られない状況だ。

世界の驚異の一つをこうも変えてしまうことができたのは本当に驚きだ。しかし、自由が広がることを脅威と見なす悪の帝国は、決して活動を停止しない。

この問題に対して何をすべきか? 答えを知りたい。法律や独占禁止法が問題を解決できるとは思えない。これは私を非常に悲しくさせる。私たちはデジタル世界のカルテル化を長い間許してきたが、今やその結果に直面している。カルテルは支配階級に支配され、夢は支配階級によって押し潰された。

次は何だろう? 知りたい。私の懸念は、政府が多くのドメインを全面的に禁止するだろうということ。しかし、悪意のある行為者にヒントを与えてしまう恐れがあるので、ここで止めておく。

関連記事
研究者たちは、舌の色と健康状態の関連性をAI技術で解明することに成功し、非侵襲的な診断ツールとしての可能性を示しました。南オーストラリア大学の研究者が主導し、5千枚以上の舌の写真を使ったAIアルゴリズムは、糖尿病や脳卒中、がんなどの病気を98%の精度で特定できるとされています。この技術は、中国医学の伝統的な舌診断に基づいており、今後、スマートフォンでの健康診断も視野に入れています。
お子さんのかんしゃくが増えた理由は、もしかすると過剰なタブレット使用にあるかもしれません。新しい研究が示すスクリーンタイムと幼児の感情的な発作との関連について、親として知っておきたいポイントを解説します。
デンマークの科学者たちは、ポリウレタンフォームをより効率的かつ経済的に再利用する方法を発見し、汚染問題の解決に貢献する可能性があります。
手書きとタイピングの違いが脳に与える影響を探る研究を紹介します。手書きは学習に関わる脳の領域をより活性化させ、記憶や理解を深める効果があるとされています。最新のテクノロジーとのバランスを考慮しつつ、学習の質を高める方法を見つけましょう。
最近、アメリカの大学が、環境負荷を抑えつつ高効率なリチウム回収方法を開発しました。