中国人に対する中国共産党の洗脳は徐々に解かれている。イメージ写真(Lintao Zhang / Getty Images)

【単独インタビュー】前世と今生の狭間で 「小粉紅」はこうして反共主義者に変貌した

初夏の暖かい日差しがカフェの窓から差し込み、木製のテーブルに柔らかな光を投射する。カップの中のコーヒーをかき混ぜる顔さん(ヤンさん、中国人留学生)の目には、深い思索の色が宿っていた。中国本土の学校に通い、愛国主義を信奉していた彼は、今や全く異なる道を歩んでいる。その眼差しの奥には、語り尽くせない数々の物語が潜んでいた。

内心の変化は、一見何気ない出来事から始まることがある。一本の映画、ひとときの会話、そうした要素が彼の内面に深い影響を与えてきた。映画『大隻佬』(Running on Karma)で顔さんの心に生じた波紋は、やがて「小粉紅」[1]を反共主義者へと導くこととなった。真実に向き合うなかで、顔さんはどのような心の旅路を歩んだのか。一連の出来事を彼自身の言葉で語ってもらった。

[1] 中国共産党を熱心に支持し、インターネット上で中国の国家主義的な立場を強く擁護する人々

▶ 続きを読む
関連記事
台湾の著名司会者・蔡康永氏が民進党候補の選挙集会に出席したことで、中国での広告やインタビュー記事、番組が相次いで削除された。元産経台北支局長矢板明夫氏は、中国で稼ぐことは「悪魔から小遣いをもらうようなものだ」と指摘
中国共産党がチベットでドローンや顔認識、AIを組み合わせた監視体制を拡大している。法輪功学習者への監視や、生体認証・予測型警務、海外への統治手法の広がりも報告されている
習近平の健康状態をめぐり再び注目が集まっている。米メディアは、訪米時に中国側が5時間の休憩時間や専用休憩室を求め、歩行距離や立っていられる時間まで考慮して日程を組んだと報じた
習近平の9月の訪米で、中国側がホワイトハウス内の専用休憩室を要請し、日程には約5時間の空きが設けられたと米紙が報道。健康状態への関心が再び高まっている
中国共産党では第21回党大会に向けた人事が動き始めている。高級幹部の高齢化と世代の断層を背景に、1970年代生まれの幹部が中央委員会にどこまで進出するのか。習近平体制の人事と有力候補を分析