2024年2月27日、スペインのバルセロナで開催されたモバイル・ワールド・コングレスで撮影されたAI(人工知能)(Josep Lago/AFP via Getty Images)

AIのパラドックス  「誰がAIを監視するのか?」

人工知能(AI)の急速な導入に馴染みがあるのは、過去にも類似の状況があったからだ。90年代後半、あらゆる規模の組織、特に大企業やエンタープライズレベルの企業は、レガシーシステムからデジタルトランスフォーメーションへの移行に必死になっていた。そして2020年のCOVID-19パンデミックとそれに続く世界的なロックダウンでは、企業はリモートワークを支援するためのデジタル化を急いだ。特にホームオフィスの運営やワークフロー、コンプライアンスの整備に追われることとなった。

現在、AIの分野でも類似の急成長が見られる。MicrosoftやAppleをはじめとするテック企業が、OpenAIなどのAI関連プロジェクトに数十億ドルを投資しており、AI支配を巡る競争はますます激化している。AI支配の競争がどれほど激しいかを、誰もが十分に理解しているはずだ。それほど変革的なものなのだ。

AIが近い将来、そしておそらく永遠に私たちの生活を根本的に変える技術の進歩であることに疑いの余地はない。実際、すでにその変化は始まっており、続いている。しかし、AIの初期段階では実用的な障害も存在する。

▶ 続きを読む
関連記事
孔子が説く「好学」の真意を『論語』学而篇第十四章から読み解く。学ぶことの本来の喜びとは何か。物欲や名利にとらわれず、徳を修め日々自らを正す楽しさを見出すことこそが真の学びであると伝える、深い示唆に富む解説
防衛省の沿岸防衛構想「SHIELD」を巡り、米ボーイングが無人戦闘機MQ-28を日本に提案する方針を示した。導入は未定だが、実現すれば南西諸島の監視や日米豪の連携に新たな選択肢となる
中国共産党大会以降、中央軍事委員会やロケット軍などで高級将官の調査・失脚が相次ぐ。軍の最高指導機関は7人中5人が調査・処分対象とされ、上将級幹部の長期不在も広がる。習近平体制の軍統制に深刻な亀裂が生じている可能性を追う。中央軍事委員会では、張又侠・劉振立両氏の調査・解任などを経て、体制の大幅な縮小が報じられている
AI、ドローン、衛星監視など、戦場を変える技術革新が相次いでいる。しかし、兵器が進化するたびに「戦争そのものが変わった」と考えるのは早計だ。兵力、資源、兵站、地理、政治的意思。歴史が示す戦争の本質は今も変わっていない
戦争がトランプ政権の予想ほど順調に進んでいないことは、ほぼ疑いない。また、11月の中間選挙までに米国が明確かつ完全な勝利を収められないことが、イラン政権にとって大きな勝利になると考えるなら、それは正しい。しかし…