多くの食品に人工的な成分や加糖が含まれており、満腹感を得るだけでなく、欲求を引き起こすこともある(Shutterstock)

食べ物が脳を操る? 甘さの誘惑から抜け出す方法

加工食品が登場する前、私たちが食べていたものは自然の中で育ち、収穫され、空腹を満たすためだけに食べられていました。しかし、今日では多くの食品に人工的な成分や加糖が含まれており、満腹感を得るだけでなく、欲求を引き起こすこともあります。

2007年、フランスのボルドー大学の研究者たちは、ラットに2つの報酬、コカインかサッカリンで甘味をつけた水を選ばせる実験を行いました。コカインは強い依存性があるにもかかわらず、94%のラットはサッカリンを選びました。コカインの投与量を増やしても、その選択は変わりませんでした。

「私たちの研究結果は、強い甘さがコカインの報酬を超えることを明確に示しています。これは、薬物に敏感で依存性のある個体でも同様です」と研究者たちは述べています。

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