9月18日、ロシア軍がベラルーシと大規模な軍事訓練(Brendan Hoffman/Getty Images)

中国人留学生、ロシアで軍用物品密輸の疑いで逮捕

中国人留学生が、100点以上の軍用物品密輸しようとした疑いで、ロシア税関当局に逮捕された。

ロシア連邦税関総局が12月18日に発表した声明は「捜査官は、この中国人がモスクワから中国へ送付した2つの小包を特定した。その中には、ロシア軍の戦闘装備品の部品が含まれていた」としている。

これらの物品はロシア国内のWebサイトで購入されたものとされる。

ロシアメディアが公開した映像では、同留学生が中国語で「これらは中国の友人が購入したもので、ロシア郵便を通じて送るよう頼まれた」と説明している。また、「自分が送ったものの中身については知らなかった」と述べた。

この留学生は、モスクワの大学で「航空機工学」を専攻しており、学生寮で生活していた。捜査中、税関職員は同氏の部屋で100点以上のロシアおよび旧ソ連製の軍事物品を発見。その中には以下のようなものが含まれていた:

  • 防弾ベスト
  • BRII(NIJレベルII規格)の防弾ベストとBRIV(NIJレベルIV規格)の防弾ベストに使用される防弾パネルとそのほかの防弾パネル
  • 防弾ベストの防弾性能を強化するセラミックプレート
  • 弾薬の薬莢
  • 対戦車用グレネードランチャー(戦車や装甲車両を破壊または無力化する目的で設計された兵器)に類似したもの

ロシア中央郵便税関の職員は、この中国人留学生を拘束した。ロシア当局は、この留学生をロシア連邦刑法典第226.1条(軍事装備の密輸)に基づいて起訴しており、調査期間中は居住地からの移動を禁止しているという。

BRII防弾ベストは軽量型で、拳銃弾などの小口径弾丸に対応できる。

BRIV防弾ベストは、高い防護性能を持ち、ライフル弾や破片への耐性がある。戦場や高リスク任務で使用されることが一般的。ロシアでは、BR4などの高防護レベルのベストは、軍事物品または戦略物品として、輸出入が厳しく規制されている。

対戦車用グレネードランチャーも、武器輸出規制により厳しく管理されている。

 

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