2024年の実質賃金は前年比0.2%減で3年連続マイナス。物価上昇が賃上げを上回り、中小企業の厳しさが浮き彫りに(shutterstock)

実質賃金1.8%減 物価高が家計を圧迫

厚生労働省が10日発表した毎月勤労統計調査(従業員5人以上)によると、2025年1月の実質賃金が前年同月比で1.8%減少したことが明らかになった。物価上昇が賃金の伸びを上回ったことが主な原因としている。

実質賃金とは、名目賃金(現金給与総額)から物価変動の影響を除いた指標であり、労働者の購買力を示す重要な指標だ。1月の消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除く総合指数(コアCPI)が前年同月比3.2%上昇し、物価上昇が加速している。特に食品価格の高騰が家計に大きな負担を与えており、生鮮食品以外の食料品やエネルギー価格の上昇が顕著だった。

一方で、名目賃金の伸びは限定的であり、物価上昇に追いついていない。2024年から続く円安や輸入コストの増加が国内物価を押し上げる一因となっており、これが実質賃金の低下に拍車をかけ、消費者心理に与える影響も懸念される。

▶ 続きを読む
関連記事
株式市場は、いかに賢い投資家であっても容赦なく謙虚にさせる驚くべき能力を持っている
日本政府は、中国・台湾製のニッケル系ステンレスに不当廉売があったと暫定認定。最大45%の関税を検討し、国内産業保護へ。調査は11月まで続き、最終判断が下される
FRBの新議長によるインフレ抑制の決意と追加利上げの観測から、ドルが1年ぶりの高値を記録。日欧中銀も金利引き上げに動く中、今後の米国債への需要や為替介入の思惑を含め、2026年後半のドル相場の行方を分析する
日銀は16日の金融政策決定会合で、政策金利を現在の0.75%から1%に引き上げることを決めた。1%の金利水準は31年ぶりとなる
日本銀行は6月15日、2日間の日程で金融政策決定会合を開始した。翌16日には、現在0.75%程度としている政策金利を1.0%程度へ引き上げる方針だ。