2023年9月11日に撮影されたこの写真は、中国東部の江蘇省に位置する蘇州港太倉港の国際コンテナターミナルで、BYDの電気自動車(EV)が出荷を待っている様子。(AFP提供、Getty Images)

米中貿易戦争 習近平の強硬姿勢の裏事情

アメリカのトランプ政権が関税を引き上げたことを受け、中国は報復措置を強化した。習近平は国内の権力基盤が不安定であるため、妥協を許容できない状況に陥っている。

アメリカ政府が2日、全面的な相互関税措置を発表し、瞬く間に世界経済に激震が走った。今週に入り、多くの国が慎重な態度を取る中で、中国共産党(中共)だけは例外であった。中共は即座に強硬な対応を打ち出し、アメリカ企業の一部に制裁を科すと同時に、アメリカ製品への関税を34%まで引き上げた。

アメリカ側も報復措置で応じた。トランプ大統領は中国に対し125%の関税を課すと宣言し、この措置が実行されれば米中間の貿易関係は断絶の危機に直面することになる。では、中共がこれほどまでに強硬な態度を取る理由とは何か。今後も米中の経済関係は続くのか。世界GDPで1位と2位を占める大国による経済戦争は、世界経済にどのような影響を及ぼすのか。

▶ 続きを読む
関連記事
米国と欧州連合(EU)が中国に関税を課すなか、中国共産党政権は新たな輸出市場を模索することになる
米国はイラン戦争でミサイル備蓄の約3分の1を消耗。補充に数年を要し、日本・台湾の対中抑止に影響する可能性が指摘される
ロシア軍は戦車約1万2千両を失い、T-90Mも撃破されるなど装甲戦力が深刻に消耗。ドローンと対戦車兵器の普及により戦術は大きく変化し、戦車の役割そのものが再考を迫られている
中国による海外オンライン証券への規制強化は、香港市場の流動性を奪い、投資家の資本逃避をさらに加速させる恐れがある。インサイダーリスクや、暗号資産・大手銀行への資産避難など、広がるチャイナリスクを解説
経済・軍事・資源・技術の各分野で米国が優位に立ち、中国共産党は依然として対抗困難とする論考。人口規模や成長神話の裏にある構造的弱点を指摘する