生成AIは嘘を付く?(shutterstock)
「思考するAI」は幻想か──その説得力の裏に潜む模倣とバイアスの構造

問われる生成AIの真実性 「責任」が生み出す無責任な嘘

生成AI、特にChatGPT、Gemini、Grok、DeepSeekをはじめとする大規模言語モデル(LLM)が世界中で盛り上がりを見せている。しかし、人々は根本的な誤解に気づいていない。ユーザーは生成AIの明瞭な応答や一見論理的な主張に感銘を受けているが、表面上「筋の通った」ものは、せいぜい洗練された模倣行為にすぎない。

これらのAIモデルは、ファクトや論理的主張に基づいて真実を探し求めるのではなく、機械学習で用いる大量のデータセットに存在するパターンに基づいて文章を「予測」する。それは、知的でも論理的でもない。仮に「訓練」データセットそのものにバイアス(偏見や先入観)が存在する場合、いよいよ問題が深刻となる。

AI愛好家にとっては、LLMのコア設計が漠然としており、構造的なロジック(論理の筋道)や因果関係とは程遠いことに驚くだろう。AIに「思考」なるものは存在せず、それは連続性のない模倣だ。生成AIによる機械学習とは、実は統計的な関連性にすぎない。

▶ 続きを読む
関連記事
5年前から激変した世界情勢を保守派の視点から鋭く読み解く。カナダや中南米との関係変化、中東におけるイランの弱体化、先端技術での優位性を根拠に、アメリカが今まさに圧倒的な優位に立っている理由を論じる
増え続ける戦没者と連日の空襲に晒されるウクライナ。前線で飛び交うドローンやミサイルを支えるのは中国製の半導体や部品だ。現地キーウからのルポを通じ、中国共産党の影を告発する
ネパール大洪水の被害を拡大させたのは気候変動ではなく、それを恐れるあまり地質学的に脆い渓谷へダムや作業員を過密に投入した性急な再エネ開発だった。気候対策の暴走が生んだ人災の側面を鋭く告発する論評
国連のトム・フレッチャー人道問題担当事務次長はガザの乳児1万4千人が「今後48時間以内に、われわれが支援を届けることができなければ」死亡すると聴衆に語った。多くの既成メディアは疑うことなく読者や視聴者に伝えた。しかし実際は…
世界の政治家たちは、すべての先進国で天文学的な水準に達している債務を意に介していない。しかし、債券市場が発しているシグナルに、もっと注意を払うべきである。市場のトレーダーは、歳出、経済成長、債務、インフレの見通しを見ている。その数字は、もはやつじつまが合わない。