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一人旅で「安全に人と出会う」実践ガイド

インド・アーグラの午後遅くの光は少し不思議で、まるで超自然的なもののように感じられます。インド亜大陸の太陽が沈みかける時間、何千もの料理の煙が立ちこめ、香り高い霧が人口数百万の街を包みます。世界的に有名な建築群の門をくぐると、あたり一面が琥珀色に染まります。

初めてその壮大な建築物を目にしたとき、それが霊廟(死者を祀るための建造物)であることは一目でわかります。それがタージマハルだと、すぐにわかりました。空高くそびえるドームと優雅な尖塔は、世界中で知られる景色ですが、実際にその場に立つと、その美しさと迫力は言葉を失うほどです。

まわりには多くの観光客がいて、写真を撮ったり、墓所に入る列に押し合って並んだりしていますが、私は一人でした。ガイドさえも入場券のことで頭がいっぱいで先に行ってしまい、私は世界有数の観光地を完全に一人で味わうことになりました。

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