太陽が沈みかけた頃、ジョン・アンダーセンさんはカメラを手に取り、車に乗り込み、気難しい夜の被写体を求めて市街地の西へと向かいました。アンダーセンのような天体写真家にとって、天の川銀河の撮影は基本的に夜の仕事であり、街のナトリウム灯が一切見えない、完全な暗闇の中でこそ真価を発揮します。
カルガリー出身のアンダーセンさんは、私たちの銀河の中心核を撮影するためなら、どんな苦労もいとわないとエポック・タイムズに語っています。科学者たちは、その中心核が太陽の約400万倍の質量を持つ、目に見えないブラックホールの周囲を渦巻いていると考えています。彼によると、天の川は秋に最も明るく見えるそうです。写真家は、夜間に野生動物が頻繁に道路へ現れ、大型のネコ科動物が油断のならない存在となる、人里離れた険しい山岳地帯へと続く危険な道のりに挑みます。
道路脇を歩き回るシカや牛の群れに神経を尖らせ、車に雨のように叩きつける虫の大群を突っ切りながら運転し、アンダーセンさんは無事にアルバータ州カナナスキスのシープ・リバー・フォールズへと到着しました。あたりが薄暮に包まれる頃、空は澄み渡っていました。マニュアル操作のデジタル一眼レフカメラで、銀河の巨大な中心星団にピントを合わせるのに、特に問題はなさそうでした。


「ここ最近で最も澄み切った夜の一つでした」と、昼間は石油産業で働く68歳のアンダーセンさんは語ります。「新月の周期だったので、月の光に邪魔されずに天の川を撮影できる時間帯があったのです」
暗闇の中で三脚を設置し、アンダーセンさんは滝の周囲にある急で危険な斜面を、細心の注意を払って移動しました。場所によっては、彼の仕事を常に悩ませる別の「危険」にも対処しなければなりません。それは、他の写真家の存在です。しかしこの夜は、滝を見に来ていた男性が二人いただけでした。アンダーセンさんは喜んで自分の機材を見せ、彼らが目の当たりにしている美しい空について、詳しく語って聞かせました。
「ここはボートル・クラス3の暗い空です(ボートル・スケール:夜空の暗さを示す等級で、1が最も暗く、9が最も明るい都市部)」と彼は説明しました。天の川の方向に光害がほとんどないため、その詳細な構造や、さらに遠くの銀河まで見ることができます。雲のように広がる星雲も姿を現し、球状星団も肉眼で確認できるのです。
暗さ、新月、天候、人混みがないことなど、あらゆる条件が味方していたにもかかわらず、アンダーセンさんは究極の「宇宙の写り込み」から逃れることはできませんでした。その相手とは、イーロン・マスクです。
「ここ10年ほど撮影に出かけるようになってから、スターリンクが現実の存在になりました」と、スペースXの世界規模の衛星通信プログラムについて語ります。「イーロンは、あちこちにスターリンクの衛星列を打ち上げているのです」



「空を横切る機関銃の弾のように見えるタイムラプス映像があるほど、衛星が多いのです。本当に冗談ではありません」と、アンダーセンさんは笑いながら付け加えます。「まるで映画のワンシーンのように見えます」
これらの新しく打ち上げられた衛星は非常に高い位置にあるため、地上から見ると、頭上ではまだ太陽光を浴びて明るくきらめいています。宇宙空間に十分に拡散していないため、星空を横切るUFOの列や、真珠のネックレスのように見えるのです。
50年前にアマチュア写真家としてのキャリアを始めたアンダーセンさんは、デジタルカメラの登場によって、フィルムカメラでは不可能だった表現を捉えられるようになった、初期の夜間写真家の一人でした。当時、彼と地元の写真クラブの仲間たちは、彗星やオーロラ、そしてもちろん天の川を撮影するため、暗い空を求めて田舎をくまなく探し回っていました。
彼は写真に星の反射が映り込む水辺を取り入れることを好むため、シープ・リバー・フォールズの北、同じくカナナスキスにあるフォーゲットミーノット・ポンドのような、田舎の池や水域を探し求めました。そこへ向かう道もまた危険です。「野生の馬がいるのです」と彼は言います。「特に夜によく出没します」




旅の途中でクーガー(ピューマ)の目撃情報やビッグホーンシープに遭遇しながらも、アンダーセンさんはしばしば写真仲間と合流し、装備もできるだけ軽くすることを選びます。その方が安全だと言います。特に、フィルム時代の天体写真で標準だったスタートラッカー(星の動きに合わせてカメラを追尾させる装置)のような機材を運ぶ場合、野外では装備が重荷になりがちです。
より携帯性が高く高性能なAI搭載スマートフォンカメラが注目される現代においても、アンダーセンさんは写真の基本を重視し、自動化よりもマニュアル設定を好みます。彼の手法では、複数の写真を重ね合わせて天の川の画像を作成します。これによりノイズを減らし、不要な衛星の写り込みを可能な限り抑え、細部をより鮮明にすることができます。
アルバータ州各地の暗い空の場所を毎週訪れているアンダーセンさんは、最近、ウィートランド郡の大平原の上に「砂丘」のように形作られた、美しい緑色のオーロラを撮影して戻ってきたばかりだと語りました。次はどこへ星を撮りに行くのかと尋ねられると、答えは実にシンプルでした。「空が晴れているところなら、どこへでもです」
ジョン・アンダーセンさんによる天の川のさらなる写真






(翻訳編集 井田千景)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。