実習医が臓器収奪を告発後に謎の転落死 両親が真相究明

6月14日、中国・長沙市の「湘雅第二医院」で実習を行っていた羅帥宇さんの父親および家族が声明を発表し、中国共産党(中共)当局による死因の公式説明に対して強い疑念を表明した。羅さんは一年前、同院で行われていたとされる「生体臓器収奪」の実態を内部告発した後、不可解な転落死を遂げた。家族はこの事件を刑事事件として再立件するよう求め、独立した調査と真相の解明、公正な処理を強く訴えている。

事件発生から一年余を経た6月13日、湖南省当局は調査結果を公表し、羅帥宇さんが病院における違法な臓器取引を告発したことが命を奪われる原因となったとの見方を否定した。これに対し、父親の羅甫祥氏および親族は14日、声明の発表と中国版TikTok「抖音」でのライブ配信を通じて反論するとともに、真相解明に向けた追及を今後も続けていくと表明した。

羅甫祥氏は声明の中で、事件後に湘雅第二医院が「人道慰問金」の名目で家族に85万3千元を支払っていた事実に言及し、当局の公式発表がこの点に触れていないことに疑義を呈した。また、「自殺」とする説明についても、頭部が地面に接触した後、水平方向に約3メートル跳ね返ったとの説明は物理法則に反しており、動機も不自然であると指摘した。

羅甫祥氏はさらに、家族が独自に復元したパソコンデータの存在を示した上で、警察が「パスワードのため起動できない」と主張している点に矛盾を感じていると述べた。公式報告に記載された臓器提供の記録や録音の証拠についても多くの疑問を残しており、臓器提供審査表には情報の欠落や署名の類似といった、信頼性を損なう要素が見受けられると指摘した。加えて、当局はなぜ、複数の省にまたがる異例の「密な接触」を家族に対して行った上で、家族の拘束を試みた事実についても、その意図を厳しく問いただした。

28歳の実習医師・羅帥宇さんは、「中南大学湘雅第二医院」における生体臓器収奪や人体臓器売買の実態を内部告発した後、昨年5月8日に不可解な転落死を遂げた。遺品の引き渡しを求めた両親に対し、病院側は「自殺と認定する」との協議書への署名を条件として提示した。

遺品を入手した両親は技術者の協力を得てパソコン内のデータを復元し、計1万1119ページに及ぶ内部告発資料の存在を確認した。その中には、湘雅第二医院が関与した「違法な臓器移植」の実態を数多く記録しており、救急科に運ばれた患者を即座に「脳死」と判断し臓器を摘出した事例や、意識を抑制するため医療スタッフが患者の脳に薬物を注入した事例などが含まれていた。

昨年8月、羅帥宇さんの両親は、湘雅第二医院による違法な臓器取得および売買行為について、長沙市公安局に告発を行った。

国際NGO「法輪功迫害追跡国際組織(WTOIFG)」の調査によると、湘雅第二医院は長沙市最大の医療機関であり、2002年以降、臓器移植件数が急激に増加した。特に肝臓および腎臓の移植件数は全国でも上位に位置している。

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