(Shutterstock)

「雀大水に入って蛤となる」——寒露にあらわれる自然の変化と貝の季節

秋分が過ぎると、季節は寒露(かんろ)を迎えます。これは10月8日から22日ごろまでの15日間で、深まる秋を象徴する節気です。秋の最後の月のはじめにあたるこの時期は、朝晩の冷え込みが強まり、露も冷たく、空気の中に「冷たさ」と「静けさ」が増してきます。自然界では陽のエネルギーが弱まり、陰のエネルギーが強くなる——いわば、「陽が潜む」時期です。この陰陽の変化を感じ取り、食事や生活のリズムを調整することで、体調を整えることができます。

昔の人は、自然界の動物や植物の様子を見て季節の移り変わりを知りました。これを「物候」といいます。古代では、陰と陽のエネルギーの変化を観察し、一年を二十四節気に分けていました。そして一つの節気をさらに三つの「候」に分けます。一候は五日間で、つまり五日ごとに自然の気の流れが少しずつ変わる、という考え方です。三候で十五日になり、これが一つの節気を形づくっています。

寒露の三候は次の通りです。

▶ 続きを読む
関連記事
春は肝の働きが高まり、血糖が乱れやすい季節。鮭と大根、春菊、柿の葉茶を取り入れ、体の熱をしずめ、うるおいと脾胃の働きを補いながら、自然な血糖管理を助けます。
春は肝と心のバランスが乱れやすく、不眠やイライラが起こりやすい季節。トマトや牛肉などを組み合わせた五行食養により、気血を補い、心の火を鎮め、安眠と精神の安定をサポートします。
『黄帝内経』は難解な理論ではなく 自然と身体を同じ流れで見る視点の書。春のエネルギーの動きを例に 古典の考え方をやさしく読み解く入門的解説。
立春のころは気が動き出す一方、体が追いつかず不調を感じやすい時季。ねぎま鍋は巡りを助けながら内側を養い、陽気がのびる流れをやさしく支えます。
真冬の強い冷えは心の働きを弱め、動悸や不安感を招くことがあります。さつまいも・生姜・黒糖を組み合わせたおかゆで、体を温め血を養う養生法を紹介します。