2022年8月19日、米航空宇宙局(NASA)は、有人月面着陸計画「アルテミス3号」における13の候補着陸地点を公表した。(NASA提供)

SpaceXの月面着陸任務が遅延 米政府が再入札を決定

2027年予定のアルテミス3号月面着陸計画がSpaceXの遅延で再入札へ。アメリカは企業間競争を加速させ、中国との宇宙開発レースがさらに激しくなっている。

アメリカのショーン・ダフィー運輸長官(NASA代理局長)は10月20日、イーロン・マスク氏率いる宇宙開発企業「スペースX(SpaceX)」の計画進行が、アメリカの月面再着陸スケジュールに遅れを生じさせているとして、「アルテミス3号(Artemis III)」任務の契約を再入札し、他の企業にも参加機会を与える方針を明らかにした。

ダフィー長官は同日、米経済専門チャンネルCNBCの番組「スクォーク・ボックス(Squawk Box)」のインタビューで、「我々は一つの企業をただ待つつもりはない。この計画を前進させ、中国との『第二次宇宙競争』に勝たねばならない。月に戻り、拠点を築く」と述べた。

▶ 続きを読む
関連記事
トランプ大統領が海軍力強化に向けた新構想を発表した。過去最大級の「トランプ級」戦艦の建造やフリゲート艦の拡充により、米国の造船業復活を目指す
トランプ政権は「容赦なき正義作戦」を開始し、前政権下で所在不明となった不法移民児童約13万人の所在を確認した。性的捕食者の逮捕や被害児童の救出を加速し、児童搾取の撲滅に挑む
人種間の公平性を重視し、停学処分を避けて対話を促す「修復的司法」。しかし米国の学校現場では、処罰の欠如がいじめや暴力の温床となり、秩序が崩壊している。トランプ政権が是正に動く、規律政策の光と影を追う
米政府責任説明局(GAO)の報告書により、バイデン政権下の「特例入国許可(パロール)」制度で数千件の不正が判明。審査の甘さが露呈した。トランプ政権は取り締まりを強化中
トランプ大統領は、高度人材向けの新ビザ「ゴールドカード」の売上が約2,000億円に達したと発表した。100万ドルで居住権を販売し、収益を国家債務返済に充てる。高学歴層の確保と不法移民抑制を狙う