2024年3月6日、北京で開催された第14期全国人民代表大会において、人民大会堂のガラス扉の後ろに警備員が立っている(Greg Baker/AFP via Getty Images)

中国共産党の閉ざされた扉の裏で弱体化した習近平

習近平は先週、北京で開かれた中国共産党の最高指導部による非公開の会議(中央委員会総会)を経て、中国の最高指導者としての肩書を維持した。しかし政権がその逆を演出しようとしているにもかかわらず、習近平がもはや絶対的な権力を握っていないことを示す多くの兆候があると、専門家たちは指摘している。

政権の中枢である中央委員会の約300人以上が出席したこの重要会議では、異例なほどの混乱が見られた。注目を集めた軍幹部の粛清、習派側近の排除、理由不明の欠席、そして党の従来の政治優先事項からの転換などである。

中国の国営メディアが依然として「党の団結」を強調する一方で、厳密に演出されたこの会議からは、内部に深刻な不協和が存在することを示す兆しが見え隠れしていると、専門家や内部関係者は語る。

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