2016年6月28日、パリで行われた労働改革の一連の施策に反対する抗議デモ(Thomas Samson/AFP via Getty Images)

嫉妬 社会主義の核心に潜む腐食的な道徳の腐敗

■論評

嫉妬は社会主義を動かす原動力である。それは一種の精神的な麻薬であり、人々に対して、自分より多くの富を持つ者を憎むよう仕向ける。例えその富の所有者が、嫉妬する者たちに対して何ひとつ害を加えたことがなくても、である。

その憤りはしばしば、完全な憎悪へと転じ、それに影響された者を蝕んでいく。アレクサンドル・ソルジェニーツィン(20世紀のソ連の反体制派作家)がかつて述べたように、「他人への嫉妬こそ、最も我々自身を食い尽くすものである」

中世ヨーロッパにおいて、富める者を憎むことは理解できたかもしれない。当時の富の持ち主は、莫大な土地や資源を独占していた世襲の君主や貴族たちであり、彼らの富は政治権力の独占と一体化していたからだ。

▶ 続きを読む
関連記事
米国はイラン戦争でミサイル備蓄の約3分の1を消耗。補充に数年を要し、日本・台湾の対中抑止に影響する可能性が指摘される
ロシア軍は戦車約1万2千両を失い、T-90Mも撃破されるなど装甲戦力が深刻に消耗。ドローンと対戦車兵器の普及により戦術は大きく変化し、戦車の役割そのものが再考を迫られている
中国による海外オンライン証券への規制強化は、香港市場の流動性を奪い、投資家の資本逃避をさらに加速させる恐れがある。インサイダーリスクや、暗号資産・大手銀行への資産避難など、広がるチャイナリスクを解説
経済・軍事・資源・技術の各分野で米国が優位に立ち、中国共産党は依然として対抗困難とする論考。人口規模や成長神話の裏にある構造的弱点を指摘する
米中会談での合意の欠如は、今後の米中間の地政学的不安定性を示している。ホワイトハウスは中国側によるボーイング機200機および農産物の購入を含む合意事項を発表したが、中共政府側は公に同意していない