(Shutterstock)

多汗症に悩む人へ 中医学の自然な改善法

「過剰な発汗には、どうしても慣れることができません。いつも落ち込み、なかなか気持ちを切り替えられないのです」国際多汗症協会のウェブサイトでポール・Mさんはこう語っています。彼は10代の頃から多汗症に悩まされ、特に手のひらと脇の汗が大きな苦痛となり、社交や恋愛にまで影響したといいます。ギター演奏の後、人と握手をするだけでも気まずく感じてしまうほどでした。制汗剤を使うことで全体的な発汗は多少抑えられたものの、手のひらの多汗は改善しなかったそうです。

発汗は体にとって良い働きを持ち、体温の上昇を防いでくれます。また、汗は毒素を排出する手助けもしますが、それは体内の毒素排出の主要な経路ではありません。しかし、体温調節に必要な量を超えて汗が出るようになると、それは「多汗症」という病気です。中医学では、過度の発汗は体質と関わり、体内のエネルギーのバランスが乱れた状態を反映していると考えられています。

多汗症には2つのタイプがあります。最も多いのは「原発性局所多汗症」で、手、足、脇、顔など特定の部位に汗が過剰に出るもので、通常25歳以前に発症し、遺伝的要因を持ちます。もう一つは「続発性全身性多汗症」で、糖尿病、パーキンソン病などの基礎疾患や、ナプロキセンなどの薬の副作用によって全身に汗が出過ぎる状態です。

▶ 続きを読む
関連記事
夏の高温多湿は、体温調節や自律神経の働きに影響し、不眠を招くことがあります。中医学の視点から、避けたい食事と眠りを支える食養生を紹介します。
中医学では、体の不調を陰と陽のバランスの乱れとして捉えます。高血圧や更年期症状の事例を通じて、体の熱・冷え・活動・休息を整える視点を紹介します。
なぜ早寝早起きが大切なのか。なぜ感情が健康に影響するのか。中医学の「気」と「道」の考え方から、自然のリズムに沿った暮らしの意味を探ります。
ほてり、不眠、イライラ…。更年期に現れやすい不調を中医学の視点から解説。日々の食養生や体質に合わせた整え方を紹介します。
芒種は田植えや収穫で忙しくなる節気。湿気と暑さが増すこの時期は、除湿や食養生が大切です。昔から伝わる穀物粥の知恵や、梅雨時の過ごし方を紹介します。