習近平に近づけば近づくほど 身の危険は増す
先週、中国共産党(中共)軍内で現役最高位の将軍、張又俠上将が、突如として失脚した。これは単なる高官失脚の一例にとどまらず、世界に改めて突きつけられた現実でもある。すなわち、共産独裁体制が最も恐れるのは外部の敵ではなく、「命令に従わない身内」だということだ。
共産体制において、軍隊は国家の軍ではなく、党の軍である。さらに正確に言えば、最高指導者個人の軍隊だ。権力の座を揺るぎないものにするための鉄則はただ一つ。軍権を自らの掌中に収め、それを骨の髄まで握りしめ続けることだ。
問題は、独裁者が好んで口にする「絶対的忠誠心」が、最も検証困難な概念だという点にある。今日忠誠を誓う者が、明日には反旗を翻さないと言い切れるのか。今はスローガンを叫んでいても、裏で別の計算をしているのではないか。その結果、独裁者が絶対的忠誠を求めれば求めるほど、心の平穏からは遠ざかり、疑心暗鬼と恐怖は深まっていく。そして最終的に、粛清を繰り返すことになる。
関連記事
ドイツは中国の通貨政策や国家補助金、安全保障行動を問題視し、G7など民主主義国による協調対応を提唱。経済と安保の両面で対中姿勢を転換している
ロシアは大規模攻撃を続けるが、死傷者の増大や国内不満で先行きは不透明。ウクライナは欧州支援と技術優位で持ち直し、戦局は一方的劣勢ではなくなりつつある
2026年上半期、中共軍の台湾海峡・西太平洋での活動は大幅減。背景には指揮系統の混乱、装備・維持管理の課題、日米の抑止強化があり、対外行動は全体に抑制的となっている
7月1日、中国本土では対外投資に関する新規則(国務院令第837号)が正式に施行される。この中では、個人による対外投資への規制が新たに加えられ、かつてないほど厳格な内容となっている。
欧州経済の低迷を機に、ケインズ主義の「節約のパラドックス」を痛烈に批判する論評。過剰消費と政府債務が招いたゾンビ国家化を指摘し、真の経済成長には安易な金融緩和ではなく、地道な「貯蓄と投資」こそが必要だと説く