はとむぎスープのイメージ図(Chat GPT生成)

冬のはとむぎ美肌スープ 脾と肺を養い 肌を内側から整える

冬は寒さと乾燥が重なり、肌がつっぱったり、かさつきやすい季節です。しかし、外側から保湿するだけでは、根本的な改善にはなりません。必要なのは、体の内側からの潤いです。

中医学では「肺は皮毛を司り、脾は肌肉を司る」と考えられ、さらに脾は肺を養う“母”の臓とされています。つまり、冬に肌を整えたいのなら、鍵となるのは脾と肺の働きを同時に養うことです。

体をやさしく温め、潤いを与えるはとむぎ野菜スープは、脾を健やかにし、肺を潤し、体の内側から肌の調子を整えてくれます。無理に攻めるのではなく、巡りと土台を整えることで、肌は自然と落ち着き、しっとりとした状態へと導かれていきます。

 

脾と肺が健やかであれば、美肌は自然と育まれる

五行では、脾は「土」に属し、肺(金)を養う母の役割を担うと考えられています。脾胃の働きが弱ると、水分代謝が滞り、余分な湿が体内にたまりやすくなります。その結果、気血の生成が十分に行われず、肌や皮膚に必要な栄養が行き届かなくなります。すると、筋肉は張りを失い、弾力が低下し、乾燥やごわつき、小じわといった変化が現れやすくなります。

冬は「閉蔵」の季節で、体の陽気は内側に収まり、脾胃はとくに温かい助けを求めます。脾を温めて働きを助け、余分な湿を取り除き、脾土を健やかに保つことこそが、肌の健康と美しさの土台となります。そして肺を潤すことは、肌へと潤いを届ける“通り道”を整えることでもあります。

脾と肺は互いに支え合う関係にあり、この二つが調和することで、内側から外側へと、健やかさと美しさが循環していくのです。

 

はとむぎ――美肌を支える土台

はとむぎ(Shutterstock)

はとむぎは、味は淡くほのかに甘く、性質はやや涼。中医学では脾・胃・肺に作用するとされ、とくに脾を整えて余分な湿を取り除く働きに優れています。脾胃の循環が回復すると、体内に滞っていた水分が整理され、摂った栄養がきちんと気血へと変わり、筋肉や肌へ届けられるようになります。

冬に感じやすい「肌がべたつくのに重だるい」「体がむくみやすい」といった状態は、湿が体内に滞っているサインであることが少なくありません。はとむぎは、こうした湿をさばきながら脾を健やかにし、同時に肺の働きも助けます。そのため、肌のきめが整い、しなやかな弾力が戻りやすくなり、古くから美容食材として親しまれてきました。まさに、美肌づくりの“基礎”となる存在です。

現代の栄養学の視点から見ても、はとむぎには良質なたんぱく質やビタミンB、食物繊維が豊富に含まれています。腸内環境を整え、栄養の吸収や老廃物の排出を助けるほか、はとむぎに含まれる多糖類には免疫機能を調整する働きがあることも報告されています。

脾胃の働きが高まり、免疫のバランスが整うと、肌は内側から自然な透明感と生き生きとした艶を取り戻していきます。はとむぎは、その土台を静かに支える、頼もしい食材なのです。

 

にんじんと白菜――美肌を支える心強い助っ人

にんじんは甘味があり、性質は穏やか。中医学では脾・肺・肝に働きかけるとされ、βカロテンや各種ビタミンを豊富に含み、皮膚や粘膜を守る力があります。乾いた冬の風にさらされても、肌のうるおいを保つ助けとなってくれる野菜です。

白菜もまた甘味があり、性質は穏やかで、脾・肺・大腸に作用します。肺を潤し、乾燥を和らげる働きがあり、冬にこそ大切にしたい、素朴で頼れる食材です。腸の通りを整え、内側から肌のうるおいを支えてくれます。

そこに少量の玉ねぎや黒こしょうを加えることで、ほのかな辛味と温かさが生まれ、中焦である脾胃をやさしく温めます。一杯のスープの中で、脾を整え、肺を潤し、体を温める働きが互いに支え合い、肌は自然としっとりとした弾力を取り戻していきます。

 

冬のはとむぎ美肌スープ

はとむぎスープのイメージ図(Chat GPT生成)

材料(4人分)

  • はとむぎ 80g 

    ※あらかじめ2時間ほど浸水する

    ※冷えやすく、体に湿がたまりやすい体質の方は、乾いたフライパンで弱火にかけ、うっすら色づくまで炒ってから使うと、性質がやや温寄りになり、より体になじみやすくなります。
  • にんじん 1本(角切り)
  • 白菜 200g(細切り)
  • 玉ねぎ 1/2個(みじん切り)
  • トマト 2個(ざく切り)
  • だし 1.2L(鶏だし、またはコンソメ)
  • オリーブオイル 大さじ1
  • 塩、黒こしょう 各適量
  • しょうが 3枚(体を温めたいときに)

     

作り方

  1. 浸水したはとむぎを鍋に入れ、水を加えて20分ほど煮て、半分ほどやわらかくする。
  2. 別の鍋にオリーブオイルを入れ、弱火で玉ねぎを炒め、甘みと香りを引き出す。
  3. にんじんを加えて軽く炒め、トマトとだしを加えて20分ほど煮る。
  4. 白菜を加え、さらに10分ほど煮る。
  5. 塩と黒こしょうで味を調え、器に盛る。

やさしく温かく、脾と肺をいたわりながら、内側から肌を整える冬向きの一椀です。

おすすめな方

冬になると肌のつっぱりや乾燥、かゆみを感じやすく、メイクが浮いたり粉をふきやすい方に特に向いています。また、胃腸が弱く、気血が不足しがちで疲れやすい方、免疫力の低下を感じている方にもおすすめです。

さらに、長時間座りっぱなしで体を動かす機会が少なく、体内に湿がたまりやすい方や、毛穴の詰まり・小さな吹き出物が出やすい肌質にも適しています。

冷えやすく、手足が冷たい、冬場にだるさを感じやすい方の体調サポートにも、やさしく役立つ一杯です。

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