なぜ再生型農業は無視され、派手でハイテクな解決策ばかりが注目されているのか? 答えは簡単だ。企業にとって利益にならないからだ(shutterstock)

農業倒産が過去最多 コスト高と天候不順が直撃

帝国データバンクの調査によれば、2025年における「農業」の倒産件数(負債1000万円以上、法的整理)は、前年比7.9%増の82件となった。これは2000年以降で初めて80件を超え、過去最多を更新する結果だ。負債総額についても373億8700万円に達し、2011年、2022年に次ぐ過去3番目の規模となった。

倒産増加の背景には、肥料や飼料価格の高騰に加え、猛暑や豪雨といった天候不順による不作や品質不良が相次いだことがある。農業は他の産業と異なり、販売価格が市場相場に左右される性質が強いため、生産コストの上昇分を価格に転嫁することが困難である。物価高によるコスト増を吸収しきれず、収益が悪化したことが多くの事業者を追い詰めた。

野菜作農業の倒産は28件となり、業種細分類別で過去最多となった。猛暑や災害による品質悪化が販売価格の低下を招き、収益性を圧迫した。特筆すべき事例として、スマート農業の先駆けとされた「サラ」(岡山県)の民事再生法適用申請(負債約157億円)が挙げられる。同社は最新鋭の設備を導入していたものの、猛暑の影響で生産が伸び悩み、巨額の設備投資負担が重荷となった。

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