なぜ中国共産党の「レアアース」カードは長続きしないのか
中国共産党は、地政学的な脅迫手段として、重要鉱物やレアアースというカードを頻繁に切るようになっている。このカードを使えば米国とその同盟国を制約できると考えているのだ。しかし専門家は、レアアースのサプライチェーンを分解してみれば、中国共産党の優位性は技術によるものではないことが分かると指摘する。
中国共産党がレアアース分野で一時的に主導権を握っているのは、主に安価な労働力、環境汚染の放置、そして、地方政府が本来企業が負担すべき環境対策費や健康被害への補償といった『負の遺産』を、長年容認・負担し続けてきた結果である。この発展モデルは、目先の利益のみを追った非効率なものであり、一時的に世界のサプライチェーンを混乱させることはできても、相手を永続的に屈服させるような戦略的ツールにはなり得ない。
米国ジャック・D・ゴードン研究所(Jack D. Gordon Institute)の研究員、葛静(Ge Jing)氏は『ザ・ディプロマット(The Diplomat)』に寄稿した最新の分析記事の中で、中国共産党のレアアースカードにはネオジム、プラセオジム、ジスプロシウム、テルビウム、ランタン、セリウムなどの元素が含まれていると指摘した。ガリウムは厳密にはレアアースではないが、これも重要鉱物として利用されている。
関連記事
中国共産党の機関紙が10日連続で中国経済に関する署名記事を掲載した。内需や消費の弱さを認める一方、分析では「9・29」景気刺激策の効果は限定的で、短期的な大規模追加策の可能性も低いとの見方が出ている
中国で銀行再編が加速している。2025年には670を超える銀行が閉鎖され、銀行数は4年間で23%減少。不動産不況や低金利、デフレに加え、3兆ドル規模ともされる「隠れ不良債権」が地方銀行の経営を圧迫
2026年第3四半期、中国本土の太陽光発電関連株99銘柄のうち77銘柄が下落した。供給過剰や需要低迷が続く中、企業の赤字や生産停止、人員削減も広がり、業界再編の長期化が予想される
中国の国慶節大型連休が始まり、旅行需要が高まる一方、消費は低迷。専門家によれば、宿泊費や食費を抑える「貧乏旅行」が広がり、旅行需要の拡大がそのまま消費回復にはつながっていないという
中国本土の一般家庭が30万元(人民元、以下同)を貯めることがどれほど難しいかが、このほど議論を呼んでいる。調査によると、半数の家庭の預金は9万元(約210万円)に満たない。