神韻公演キャンセルを招いた中国共産党の脅迫工作 米下院委員長が非難
「神韻を標的とした脅迫は戦慄を覚えるものだ」とムーレナー議員(共和・ミシガン州)は述べた。
トロントで神韻の公演6回が中止に追い込まれた偽爆弾脅迫事件を受け、共和党の下院議員2人が中国共産党(中共)の悪質な影響工作に警鐘を鳴らした。
下院中国共産党特別委員会委員長のジョン・ムーレナー議員(共和・ミシガン州)は大紀元に対し、「神韻を標的とした脅迫は戦慄を覚えるものだ」と述べた。
「中国共産党は世界中で批判者を標的にしている。その嫌がらせと恫喝は、表現の自由を支持するすべての人が非難すべきものだ」
ニューヨーク州を拠点とする非営利の舞台芸術団体・神韻芸術団は、「共産主義以前の中国」をテーマに舞踊と音楽の公演を行っており、このメッセージが中国共産党による継続的な妨害工作を招いている。こうした圧力にもかかわらず、神韻は2006年の創設時の1団体から今年は8団体へと拡大している。
3月中旬以降、神韻はカナダのハミルトン、ミシソーガ、キッチナー、バンクーバーで公演を行った。3月28日にはトロントに到着し、フォー・シーズンズ・センター・フォー・ザ・パフォーミング・アーツで8回公演の予定で、同日の昼・夜2回の公演はほぼ満席となった。
3月29日、現地時間午後2時に予定されていた3回目の公演の直前、電子メールによる爆弾脅迫が届き、会場が避難措置をとった。警察が「信頼できる脅威はない」と確認したにもかかわらず、劇場は同公演を中止した。その後、関連メールがさらに届いたことを受け、劇場は4月5日までに予定されていた残り5回の公演もすべて中止した。
トロントの劇場への脅迫メールの送信者は後のメールで「今回の行動は最も成功したものだった」と成果を誇示し、自らの「祖国の共産党」に言及したうえで、世界中の警察が対処できていないと記していた。トロント警察は現在、この事案を捜査中だ。
神韻は4月7日、公式ウェブサイトに声明を発表し、2006年以降、150件を超える爆弾脅迫の偽通報や銃乱射脅迫などの暴力的な脅迫を受けてきたとし、これらは中国共産党政権による「西側での声を封じるための弾圧」だと断じた。
「これらの事案は、自由社会が権威主義的な恫喝によって上演できる芸術や語られる物語を決められることを許すのかどうか、試金石となるものだ」と神韻は声明で述べている。
そのうえで、各国政府および法執行機関に対し、捜査を継続し実行者を責任に問うよう求めた。
カナダの国会議員数人も今回の中止に懸念を示しており、保守党のマーク・ダルトン議員は4月10日、妻のマーリーンさんとともにバンクーバーで神韻を鑑賞した。神韻はカナダツアーの最終地バンクーバーで4月に5回の公演を成功させた。
下院外交委員会委員のティム・バーチェット議員(共和・テネシー州)は爆弾脅迫について、「中国共産党の浸透工作を示すものだ」と述べた。
「また、アメリカが中国共産党とその活動、そしてわが国への浸透の程度に注意を払っていないことも示している。注意を払い始めなければならない。彼らは議会の一部議員を取り込んでいるのだから」とバーチェット氏はNTD(大紀元の姉妹メディア)に語った。
同議員はカナダ政府に対しても中国共産党の影響工作への警戒を促した。
「彼らの触手はカナダにも、そしてわが国にも伸びている。注意を払い始めるべきだ」とバーチェット氏は述べた。
米国では、法輪大法情報センターのエグゼクティブ・ディレクター、リーバイ・ブラウデ氏が4月7日の声明で、トロントで起きたことは「中国政権による法輪功海外コミュニティへの越境弾圧における危険な新たな段階」だと指摘した。
神韻のプログラムは中国古典舞踊のほか、民族舞踊や民間舞踊、物語形式の舞踊で構成されている。公式サイトによると、一部の演目は「中国における法輪大法学習者の苦難と勇気を描いた現代の物語」だという。神韻のアーティストの多くは法輪功を修煉しており、中国で直接迫害を受けた者や、家族が迫害を受けた者もいる。
法輪功(法輪大法とも称される)は、真・善・忍を核心とする古来の中国の精神修煉法だ。中国は1999年以来、法輪功に対する苛烈な迫害を展開しており、数十万人の学習者が収監中に拷問を受け、計り知れない数の学習者が迫害によって命を落としている。
法輪大法情報センターは、今回のトロントの事案を「警鐘」だと述べた。偽の脅迫だけで公演を止めるに足ったからだ。
「このような脅しの手口に屈して神韻の公演を中止させるという考えは、この越境弾圧において危険な先例になると思う」とブラウデ氏は述べた。