コーヒー文化において、アメリカではテイクアウトが一般的。他の多くの国とは異なります。写真はコーヒーとコーヒー豆。(Fotolia)

買い物前のコーヒーはNG? 消費意欲増すことが判明

なぜ「買い物に行く前にコーヒーを飲まないほうがいい」と言われることがあるのでしょうか?これにはちゃんと理由があります。見ていきましょう。

欧米の複数の大学の研究者が学術誌『マーケティング・ジャーナル』に発表した研究によると、買い物の前にコーヒーを一杯飲むと、人は消費意欲が増加する傾向があるといいます。

研究者たちはスーパーの入り口に無料ドリンクコーナーを設置し、一部の来客にはコーヒーを、もう一部にはカフェインを含まない飲み物を提供しました。

彼らの消費額を記録したところ、コーヒーを飲んだ客は、明らかに支出額が多く、購入した商品の数も多いことが分かりました。特にポテトチップスやお菓子、娯楽関連などの「高い快楽性」を持つ商品でその傾向が顕著でした。

なぜこのようなことが起きるのでしょうか?研究者たちは、「お金を使うことで興奮する」神経が活性化される可能性が高いと考えています。コーヒーに含まれるカフェインは人を覚醒させると同時に、脳の報酬系の活動を高めます。

神経科学の研究でも、私たちが好きな商品を見ると脳の関連領域が活性化し、「快楽」のシグナルが生じる一方、価格を見ると別の領域が反応し、「支出の痛み」を感じることが分かっています。

つまり買い物とは、快楽と痛みのせめぎ合いなのです。快楽が優位になると、私たちは「買いたい」という判断を下します。そしてカフェインはドーパミンの分泌を促進し、消費による喜びを感じやすくすることで、支出の痛みを打ち消します。その結果、衝動買いの確率が高まるのです。

また、店舗側も「支出の痛み」を和らげるためのさまざまな工夫をしています。たとえばクレジットカードのポイント、分割払い、スマホ決済などは、現金払いに比べて支出の実感が薄くなります。しかし、その分、後からの支払いの負担が減るわけではありません。

ですから、次に買い物に出かけるときは、コーヒーを飲むのは買い物が終わってからにする、というのも一つの方法かもしれません。

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