カリフォルニア州アルカディア市で市長を務めていたアイリーン・ワンは中共代理人として起訴され、すでに罪を認めている(新唐人)

米国で相次ぐ中国共産党の浸透工作 元市長が認罪 NY海外警察署責任者に有罪評決

アメリカ人が中国共産党(中共)に向かって『ご指導に感謝します』と言う場面を想像できるだろうか。実際に、そのような発言をした人物がいる。カリフォルニア州アルカディア市で市長を務めていたアイリーン・ワンだ。米連邦当局は、ワンを中国政府の代理人として起訴し、ワンはすでに罪を認めている。

一方、米東部ニューヨークでは、福建同郷会の元会長で、ニューヨークの華人社会の有力者として知られている盧建旺が、中共当局の「海外秘密警察署」の責任者だった事件で、連邦陪審が2つの罪で有罪評決を下した。盧は、中共による法輪功迫害を担う専門機関「610弁公室」とも密接な関係があったとされ、最高で30年の禁錮刑に直面している。

今週、中国に関連する大きな出来事としては、トランプ氏の訪中に加え、中共代理人とされる人物がアメリカで罪を認めたことだ。

ロサンゼルス郊外のアルカディア市は、多くの中国系住民が定住先として選ぶ地域で、アジア系住民が人口の半数を超える。住宅価格や学区の評価も平均を上回り、富裕層が暮らす地域として知られている。同市で持ち回りの市長を務めていた市議、アイリーン・ワンを、アメリカ連邦当局は中共の代理人だったとして起訴した。

「外国代理人登録法」では、外国政府のためにアメリカ国内で政治宣伝活動を行う場合、法律に基づいて登録することを義務づけている。未登録での活動は、アメリカの主権や民主制度への脅威と見なされ得る。

ワンは2022年11月、アルカディア市議に当選した。同市では、市議会の5人のメンバーが交代で市長を務める仕組みとなっている。ワンは、親しい知人であるマイク・ソンとともに「米国新聞センター」というウェブサイトを運営していたが、2人はアメリカ国内で北京の指示を受けて情報を発信し、中共当局に有利な言論を広めていた。また、海外の反体制派を標的にした活動にも関与していた。

1990年代にアメリカへ移住したマイク・ソンは、北京とアメリカの民選公職者をつなぐ役割を担っていた。また、中共統一戦線工作部に活動費を申請し、法輪功などを攻撃していたという。ソンの報告書は、北京の上層部にも届けられていた。さらにソンは、すでにアメリカで有罪判決を受け服役している中国人男性、陳軍とともに、アメリカの選挙に干渉し、中共に有利な政治家の当選を支援した疑いでも起訴されていた。ソンは今年2月に判決が言い渡された。

起訴状によると、ソンは「個人1(Individual 1)」と記した政治家と密接に関係していた。この「個人1」は後に、アルカディア市議のアイリーン・ワンであることが明らかになった。アメリカ司法省は5月11日、ワンが罪を認め、市長職を辞任したと発表した。現在、量刑の言い渡しを待っている。

政治評論家の藍述氏は、「中共は1990年代から、アメリカに対して軍事以外の手段も含む『超限戦』を仕掛けてきた。最終的な目的は、アメリカ社会を転覆させ、アメリカの政治制度を破壊し、中共産世界的拡張の基盤を築くことだ」と指摘する。

中共代理人をめぐる問題は、米西海岸の富裕都市に限らない。ニューヨークでも今週、同様の事件で有罪評決が下った。ニューヨークの華人団体の幹部で、ニューヨーク長楽公会の元主席、盧建旺の事件である。アメリカ司法省によると、盧は2022年、中共公安部の指示に従い、陳金平とともにマンハッタンのチャイナタウンに「福州警僑海外サービスステーション」と称する拠点を設立した。しかし、アメリカ司法省に中共の代理人として登録していなかった。陳は2024年12月に罪を認めたが、盧は一貫して無罪を主張していた。

ニューヨーク・ブルックリンの連邦裁判所では、陪審の1週間の審理を経て、5月13日、盧について「中共当局の代理人として違法に活動した罪」と「証拠を削除し、司法捜査を妨害した罪」の2つについて有罪評決を下した。

「警僑海外サービスステーション」という名称からは、在外中国人に対し、運転免許の更新支援などを行う窓口のようにも聞こえる。しかし検察側は、この施設は中共当局の「海外秘密警察署」の拠点であり、海外在住の中国系住民に関する情報収集や、反体制派の監視、中共が標的とする人物の捜索に利用していたと指摘している。

福建同郷会の会長を務めたこともある盧建旺は、法輪功弾圧を専門に担う「610弁公室」と長年にわたり連絡を取っていた。その中には、海外警察の業務を担当する福州市公安局の劉榕彦主任も含まれていた。また、盧の携帯電話には、中共公安および政法システム関係者50人以上の連絡先が保存されていたという。

評決後、ニューヨーク東部地区のジョセフ・ノチェラ連邦検事は、「中共当局の指導の下でニューヨークに設置・運営していた警察拠点を摘発し、その悪質な目的を阻止した。創設者は、法律とアメリカの主権を軽視した責任を問われた」と述べた。

中共による他国の主権を侵害する動きや、現地選挙への干渉は深刻さを増しており、国際社会の警戒と対抗措置が強まっている。

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